肩鎖関節脱臼とは?肩鎖関節脱臼のリハビリ方法解説

スポーツ中に起こりやすい怪我である「肩鎖関節脱臼」をご紹介します。

サッカーやラグビーなどのいわゆるコンタクトスポーツに多い怪我で、スポーツ以外の日常生活でも転倒や交通事故などで肩鎖関節脱臼の怪我を負う場合があります。

肩鎖関節脱臼が重症であれば手術が必要となり、スポーツ中に多い怪我の中では比較的重症の怪我と言えます。

また、再発が多いのも肩鎖関節脱臼のやっかいな点です。

そんな肩鎖関節脱臼について解説していきます。

 

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肩鎖関節脱臼とは?

肩鎖関節脱臼は、スポーツ中に多い肩の怪我です。

肩鎖関節脱臼とは、いわゆる「肩が外れた」状態です。

 

専門的に言えば、「外傷によって肩関節の一部を構成する肩鎖関節が、正常な位置から逸脱してしまう」状態です。

簡単に言えば、肩の衝撃が加わって肩の骨がずれたり靭帯が損傷したりする怪我です。

 

この肩鎖関節とは、肩甲骨と鎖骨を繋ぐ関節で、肩関節の一部を構成します。

「肩」と一言で言っても実は様々な関節の複合体で、その一部が肩鎖関節です。

よく「肩の脱臼」と言われますが、肩関節脱臼と肩鎖関節脱臼は全くの別物の怪我です。

肩鎖関節脱臼では、肩鎖関節を守る肩鎖靭帯や烏口鎖骨靭帯が損傷します。

重症の肩鎖関節脱臼では、この肩鎖靭帯や烏口鎖骨靭帯が完全断裂してしまいます。

 

肩鎖関節脱臼の原因

肩鎖関節脱臼の原因は、転倒などによる肩への強い外力です。

スポーツ中の接触プレーでバランスを崩して転倒し、肩から落ちた場合に肩に強い衝撃が起こります。

その際に肩鎖関節脱臼の怪我を負う場合がほとんどです。

また、肘から転倒した際に、その外力が肩まで達して肩鎖関節脱臼となる場合もあります。

その為、ラグビーやアメフトやサッカーといったいわゆるコンタクトスポーツで起こりやすい怪我と言えます。

 

スポーツ中に限らず転倒して肩から落ちれば肩鎖関節脱臼は起こりますので、日常生活の転倒や交通事故でも起こる怪我です。

そのため、肩鎖関節脱臼は運動レベルの高い人から運動不足の人まで幅広く起こり得る怪我です。

 

肩鎖関節脱臼の分類方法RockWood分類

肩鎖関節脱臼の怪我では様々な分類方法があり、その重症度が分かれます。

よく使われる分類方法で「RockWood分類」と言う方法があります。

RockWood分類では、type1~type3まで重症度で分かれます。

 

Type1は最も軽症の肩鎖関節脱臼で、鎖骨の位置の上方移動が見られず肩鎖関節のみに痛みが出る症状です。

 

Type2は中程度の症状の肩鎖関節脱臼で、肩鎖靭帯に断裂が見られ、肩鎖関節に亜脱臼が見られます。

同時に鎖骨と肩甲骨を繋ぐ烏口鎖骨靭帯にも部分断裂が生じている症状です。

 

Type3は最も重症な肩鎖関節脱臼です。

Type3では肩鎖靭帯が断裂し、肩鎖関節に完全脱臼が見られます。

また、烏口鎖骨靭帯も完全断裂しており、手術となるケースが多いです。

 

その他肩鎖関節脱臼の分類方法としては、肩鎖関節捻挫・肩鎖関節亜脱臼・肩鎖関節脱臼などと分類する方法もあります。

 

肩鎖関節脱臼の全治

肩鎖関節脱臼の全治も、先程の重症度の分類によって異なります。

軽症のtype1や肩鎖関節捻挫の場合は、3~4日固定後にリハビリを行い、2~3週間程度でスポーツに復帰が出来る場合が多いです。

 

中程度のtype2や肩鎖関節亜脱臼の場合は、1~2週間ほど三角巾などで肩を固定し、その後リハビリとなります。

スポーツの完全復帰までは2ヶ月ほどかかり、無理に急いで復帰すると再脱臼の可能性もあります。

 

重症のtype3や肩鎖関節の完全脱臼の場合は、手術をするか否かで復帰時期が変わります。

手術の場合は、手術後3か月程度は十分な靭帯の強さまで修復されないので、全治は3か月程度です。

 

手術をしない保存療法であれば、リハビリの進行具合によっては2ヶ月くらいでスポーツ復帰できる場合が多いと思います。

 

ただ靭帯が断裂しているのは間違いないので、別の組織の損傷などに繋がりやすく、早期の復帰には十分な注意が必要です。

 

肩鎖関節脱臼は手術と保存療法どちらが多い?

肩鎖関節脱臼では、手術となる場合があります。

これは、先程の肩鎖関節脱臼の分類で「どの段階まで行ったら手術」と決まっている訳ではなく、医者の判断や怪我をした人の意向などによって変わります。

 

主に手術となる場合は、先程のRockWood分類で言えばtype3、別の分類で言えば肩鎖関節脱臼の場合です。

つまり、靭帯が完全に断裂してしまっている場合は手術の可能性が高まります。

逆に言えば、靭帯の完全断裂が無ければ手術はしない可能性が高いです。

 

手術方法は様々な方法があり、医療機関によって手術方法は異なります。

手術の内容としては、基本的には断裂した靭帯を修復して肩鎖関節を正しい位置に戻すことが目的です。

 

ただ、手術をするかどうかは医師の判断によって変わります。

担当医の判断を仰ぐのが一番ですが、不安があればセカンドオピニオンも検討した方がいいでしょう。

 

肩鎖関節脱臼のリハビリ方法

肩鎖関節脱臼のリハビリ目的としては、まずは破たんした肩甲骨と鎖骨の連動を取り戻さなくてはなりません。

この肩甲骨と鎖骨の連動が肩の動きをスムーズにします。

肩甲骨と鎖骨の連動が悪ければ肩もスムーズに動かず、結果的に肩の怪我に繋がったりパフォーマンスの低下に繋がったりします。

 

肩鎖関節脱臼のリハビリ方法としては、肩甲骨周囲の筋力強化や可動域の改善トレーニングやストレッチ、神経系のトレーニングなどが行われます。

 

ローテ―ターカフと呼ばれるいわゆる肩のインナーマッスルを鍛え、適切なタイミングで働くようにトレーニングすることで肩鎖関節脱臼のリハビリとなります。

神経系のトレーニングとは、適切なタイミングで適切な筋肉が働くようにトレーニングすることです。

例えば、転倒して手をつく瞬間に肩甲骨周囲の筋肉が働けば止められますが、この肩甲骨周囲筋が働かなかったり働くタイミングが遅かったりすれば、上手く支えられず再び怪我をしてしまう可能性が高いです。

 

また肩鎖関節脱臼になりやすい人は、元々肩回りの柔軟性が低下していることが多いです。

特に肩甲骨の動きが悪いなどの、そもそも脱臼しやすかった原因があります。

これに加えて強い外力を受けることで脱臼します。

 

猫背などの姿勢の不良が加わると、さらに脱臼をしやすいです。

その為、肩甲骨の柔軟性を高めるストレッチやトレーニング、猫背などの姿勢改善の為のトレーニングも肩鎖関節脱臼のリハビリとしては有効です。

 

このようなリハビリを経て、肩鎖関節脱臼の怪我から復帰となります。

肩鎖関節脱臼のリハビリは、専門家であるパーソナルトレーナーや理学療法士に依頼することがお勧めです。

 

脱臼全般の解説はこちら

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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