非特異的腰痛とは?非特異的腰痛と特異的腰痛の違いを解説

非特異的腰痛とは? 腰痛のリハビリ

多くの日本人が悩まされる腰痛について解説しています。

腰痛には種類や分類方法が色々あります。

その中で「特異的腰痛」「非特異的腰痛」という分類方法もあります。

 

多くの腰痛は「非特異的腰痛」に分類されます。

こちらのページでは、非特異的腰痛と特異的腰痛について解説していきます。

 

腰痛についてはまだまだ解明されていないことも多いですが、腰痛とは何かについて詳しく知ることが腰痛改善の第一歩だと思います。

 

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非特異的腰痛とは?

非特異的腰痛とは?

非特異的腰痛とは、はっきりと原因の分からない腰痛のことを言います。

正確には、画像診断などではっきりと腰痛の原因を示さないものと言えます。

 

例えば、腰椎圧迫骨折のように背骨の骨折を伴う腰痛であればレントゲン診断ではっきりと原因が分かります。

腰椎圧迫骨折とは、背骨の腰に部分に当たる腰椎に潰されるような力が加わって起こる骨折です。

交通事故などで起こりやすいですが、骨粗鬆症があればちょっとした負荷でも腰椎圧迫骨折は起こります。

このようなはっきりした腰痛は意外と少なく、レントゲン診断などで特に異常の見当たらない腰痛が多いです。

 

この原因がはっきり特定できない腰痛が「非特異的腰痛」です。

非特異的腰痛の原因がはっきりしていませんが、原因だと思われるものはいくつかあります。

 

非特異的腰痛の原因と考えられるもの

・筋肉が原因の腰痛

筋筋膜性腰痛症など、筋肉の異常が原因の腰痛では画像診断などでははっきり原因が分からず、非特異的腰痛に分類されます。

 

・姿勢のゆがみが原因の腰痛

姿勢がゆがむことが腰痛の原因とも考えられています。

姿勢がゆがむと筋肉にも問題が起こりますので、姿勢のゆがみ=筋肉の問題ともいえ、この2つは同じものと言ってもいいと思います。

 

・心因性の腰痛

ストレスなどが原因の腰痛も、画像診断では何も分かりません。

ストレスが原因の腰痛こそまだ分からないことが多いですが、ストレスで脳の鎮痛物質を司る部位に異常が起こって腰痛が起こるという研究もあります。

 

特異的腰痛とは?

非特異的腰痛とは反対に、特異的腰痛というものがあります。

これは、レントゲン診断などではっきりとどこが原因の腰痛と分かるものです。

 

比率では非特異的腰痛の方が圧倒的に多いですが、特異的腰痛もよく起こります。

先ほどの腰椎圧迫骨折などは典型的な特異的腰痛ですが、その他にも腰椎椎間板ヘルニアなどがあります。

腰椎椎間板ヘルニアとは、背骨のクッション材の役割を担う椎間板が原因の腰痛です。

椎間板は背骨の間にある組織ですが、背骨に過度な負担がかかり続けるとその椎間板が押し出されてしまいます。

 

この押し出された椎間板が背骨の神経や血管を圧迫することで、痛みや痺れなどの症状が出る腰痛が腰椎椎間板ヘルニアです。

腰椎椎間板ヘルニアも画像で原因が特定できます。

 

非特異的腰痛と特異的腰痛の割合とは?

非特異的腰痛と特異的腰痛の割合は、正確には分かりません。

腰痛患者は全国に3,000万人近くいるとも言われ、その全員を調べることは不可能です。

 

大まかには非特異的腰痛が腰痛全体の85%、特異的腰痛が腰痛全体の15%と言われています。

 

つまり、大多数が非特異的腰痛と言えます。

腰痛の原因の85%は不明と言われることがありますが、それはこの非特異的腰痛=原因不明の腰痛ということで紹介される数値です。

 

先ほどの非特異的腰痛の原因と思われるもので紹介しましたが、非特異的腰痛も原因がはっきりしないだけで原因と思われるものはあります。

 

非特異的腰痛は治る腰痛?

非特異的腰痛の原因ははっきりしないので、改善するのも難しいと思います。

多くの方が腰痛を患っている原因が、この非特異的腰痛の原因がはっきりしない為だと思います。

 

ただ、非特異的腰痛の原因らしきものがあるので、それを改善することで非特異的腰痛の改善が出来ます。

実際にパーソナルトレーニングの現場で改善する腰痛は、この非特異的腰痛がほとんどです。

 

非特異的腰痛の原因と思われる筋肉のバランスの崩れや、姿勢の崩れを改善することで腰痛の改善が見込めます。

 

筋肉のバランス改善には、大きく2つの要素が必要です。

1つが筋肉の柔軟性向上です。

筋肉の柔軟性を向上するにはストレッチやマッサージなどです。

 

腰痛改善にはストレッチポールも効果的なツールですが、このストレッチポールでも柔軟性改善の効果が見込めます。

 

もう1つの要素が筋力向上です。

現代の日本人は圧倒的に運動不足ですので、ほぼ間違いなく筋力不足です。

 

特に、身体を支える下半身の筋力低下は著しいです。

この身体を支える筋力を強化することで姿勢が改善し、非特異的腰痛の改善が見込めます。

 

この柔軟性と筋力不足は同時に起こります。

その為、ストレッチだけや体幹トレーニングだけではなかなか非特異的腰痛は改善しません。

同時並行的にストレッチやトレーニングを行うことが、非特異的腰痛の改善には最も効果的です。

 

腰痛改善の第一歩は腰痛について知ることから

このように、腰痛についてはまだまだ分かっていないことが多いです。

非特異的腰痛という原因のはっきりしない腰痛が、腰痛の85%を占めています。

 

ただ、非特異的腰痛とは言え腰痛の原因らしきものは分かりつつあります。

腰痛改善の第一歩は、腰痛について詳しく知ることだと思います。

 

腰痛についての解説はこちらからどうぞ。

腰痛について詳しく知らない中で色々な腰痛改善方法をやってみても、なかなか改善しないと思います。

 

腰痛について詳しく知ると、なぜこの方法では腰痛が改善しなかったのか?などが徐々に見えてくると思います。

それが腰痛改善の第一歩だと思います。

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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