骨盤矯正とは?パーソナルトレーナーの「骨盤矯正」解説

「骨盤矯正」という言葉はかなりメジャーになりましたが、骨盤矯正っていったい何?と聞かれると意外と説明が難しいと思います。

 

骨盤のゆがみとは?

そもそも骨盤とは?

 

など、よくよく考えてみるとイマイチわからないことが多いと思います。

 

「骨盤矯正」というとなんだかとっても身体に良さそうですが、よくわからない健康法ほど胡散臭いものもありません。

 

ここでは、骨盤矯正についてパーソナルトレーナーの視点で解説していきます。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

骨盤矯正とは?

骨盤矯正という言葉は広く知られるようになりましたが、その実態はよくわからないという方も多いと思います。

 

「骨盤矯正とは?」で調べてもなかなかこれといった解説もなく、「骨盤矯正の効果がすごい」「骨盤矯正は効果が無い」などの表面的なものが多いように感じます。

 

骨盤矯正の定義が特になさそうですが、パーソナルトレーナーの視点で考える骨盤矯正の定義は「骨盤のゆがみを矯正する」ということになると思います。

 

矯正という言葉が的確かわかりませんが、骨盤のゆがみを改善するくらいの方がいいかもしれません。

「骨盤のゆがみ」という言葉もかなりアバウトな言葉ですので、これも定義が曖昧な言葉だと思います。

 

骨盤のゆがみもあとで解説しますが、大きく「骨盤の位置のゆがみ」と「骨盤の傾きのゆがみ」があると思います。

 

骨盤は骨ですので、骨そのものが湾曲したりねじ曲がったりということは大きくは起こりませんし、それを手技やバンドやトレーニングで簡単に矯正することはできません。

 

骨にはリモデリングという生まれ変わりの期間がありますが、骨は約2年で破壊と再生を繰り返して入れ替わると言われています。

 

つまり、骨の湾曲などは2年かけてちょっと変わるというのが、実際に考えられる変化です。

その為、実際に行われる骨盤矯正とは、骨のゆがみを矯正するというよりも周りの筋肉のバランスを改善して骨盤を正しい位置に整えるというのが、適切な表現だと思います。

 

そもそも骨盤とは?

では、骨盤矯正の骨盤とはそもそも何なのでしょうか?

これも、意外と知っているようで知らないことだと思います。

 

骨盤とは、腰のあたりにある大きな骨の塊です。

こちらの画像の赤丸で囲んだ部分が骨盤です。

骨盤矯正解説

 

 

骨盤は1つの骨とも言えますが、元々は別の骨だったものがくっついて出来ています。

 

専門用語では、「腸骨(ちょうこつ)」「坐骨(ざこつ)」「恥骨(ちこつ)」の3つに分けられます。

この骨盤がなぜ重要かというと、色々な理由があります。

 

骨盤が身体の中でも重要な3つの理由

①股関節と繋がっている

骨盤は、下半身の中で特に動きが大きく力の強い筋肉がある「股関節」に繋がっています。

 

つまり、下半身の働きを考える上で骨盤は重要で、骨盤のゆがみは下半身の筋肉に大きな影響を与えます。

 

股関節の筋力が不足すれば、脚のゆがみにも繋がりますので、O脚やX脚、足のむくみなどを引き起こします。

 

歩く動作や走る動作にも影響を与えますので、膝の痛みや走るスピードの低下、歩き方や走り方が悪くなりスポーツの競技力低下も招きます。

 

また、姿勢も土台から崩れることになるので上半身にも影響します。

 

②背骨と繋がっている

骨盤の間に挟まっている骨が「仙骨(せんこつ)」という骨ですが、この仙骨の上に背骨が載っています。

 

骨盤のゆがみは、背骨のゆがみにも繋がります。

背骨のゆがみは、腰痛や肩こり、首コリや頭痛など様々な身体の不調を引き起こします。

 

また、猫背になるなど姿勢の崩れも引き起こします。

特に仙骨のゆがみは、仙腸関節性腰痛という腰痛に繋がります。

 

腰痛の原因は85%以上が原因不明と言われていますが、この仙腸関節性腰痛が原因不明の腰痛の原因の可能性も考えられています。

腰痛の原因は85%が原因不明?謎の腰痛は姿勢やストレスが原因か?
腰痛の原因は85%が原因不明?謎の腰痛は姿勢やストレスが原因か?原因不明の腰痛についてパーソナルトレーナーが解説します。 多くの原因不明の腰痛は「姿勢のゆがみ」「ストレス」が原因と推測できますが、証明できていないので原因不明の腰痛とされています。

 

③骨盤は重心が近い

人間の重心の位置は、体勢や身長・体重などによっても変わりますが、立った状態の重心は概ねおへその辺りになります。

 

骨盤はちょうどこの重心が近い位置になりますので、骨盤のゆがみは重心を狂わせます。

 

これが全身に大きな影響を与えることになりますので、全然関係のないような肩こりや首こり、肩の痛みや外反母趾などの原因にも繋がります。

 

骨盤矯正で矯正する骨盤のゆがみとは?

では、これだけ重要な骨盤がゆがむとはどのような状態なのでしょうか?

 

先ほどもありましたが、骨盤そのものが湾曲したりねじ曲がったりしているという訳ではありません。

そのような場合もありますが、すぐに矯正できる骨盤のゆがみは大きく次の2つです。

 

骨盤のゆがみ~骨盤の位置のゆがみ~

骨盤のゆがみの1つ目は、「骨盤の位置のゆがみ」です。

人間は動物ですので、動きます。

 

ただ、止まった姿勢で考えると骨盤の理想的な位置というものがあります。

横から見た時に、足・骨盤・肩・頭が大体一直線になっている状態が、骨盤がゆがんでいない正しい姿勢です。

骨盤のゆがみで位置がずれていると、骨盤はこの他の目印に比べて前に出ることが多いです。

 

専門的には、この骨盤が前方にずれた姿勢を「スウェイバック姿勢」と言います。

スウェイバック姿勢は、股関節周りの筋力不足や体幹の筋力不足などが原因となると言われています。

 

特にデスクワークが多くて運動不足の人に多い姿勢ですので、現在は多くの日本人が程度の差こそあれこのスウェイバック姿勢の傾向があると言えます。

 

本当に9割くらいはスウェイバック姿勢の傾向があると言ってもいいと思います。

このスウェイバック姿勢が、骨盤の位置がゆがんでいると言えます。

 

骨盤のゆがみ~骨盤の傾きのゆがみ~

骨盤のゆがみは、骨盤の位置だけでなく骨盤の傾きもゆがみます。

 

傾きというとピンときませんが、骨盤は横から見ると床に対して水平になってはいません。

若干前傾している状態が、骨盤のゆがみがない正しい骨盤の傾きと言えます。

 

この傾きが過度に前傾している状態を、「骨盤の前傾(ぜんけい)」と言い、適度な前傾がなく反対に傾いている状態を「骨盤の後傾(こうけい)」と言います。

 

骨盤が前傾にゆがんでいる人も、後傾にゆがんでいる人もあまりいい状態ではありません。

 

骨盤が前傾にゆがんでいると、それに伴って腰がかなり反ります。

また、腹筋の力も抜けやすくお腹が出てきやすくなります。

 

体重があまり多くないのに、お腹がなかなか凹まない場合は骨盤が前傾にゆがんでいることが多いです。

 

これが骨盤矯正ダイエットの効果の理由だと思いますが、そこまで体重が落ちたりするわけではないです。

体重が減るというよりも、骨盤のゆがみが改善されてお腹が凹むという理屈です。

 

また、骨盤が後傾にゆがんでいる場合も、腰に過度な負担がかかります。

背骨全体に適切なカーブが無くなり「フラットバック姿勢」という姿勢になります。

この結果、猫背になり肩こりや首コリも起こりやすくなります。

 

この骨盤の傾きのゆがみも、やはり大きな影響を全身に与えますので、改善が必要なゆがみです。

 

骨盤の傾きのゆがみは、大きく骨盤前傾と骨盤後傾に分けられます。

 

骨盤前傾

骨盤はやや前傾している状態が正しい位置とされていますが、これが過度に前傾してしまうと、身体に大きな影響を及ぼします。

骨盤は背骨と繋がっていますので、背骨にも影響を与えます。

骨盤前傾になると、連動して腰の背骨である腰椎が過剰に反り、いわゆる反り腰の姿勢になります。

この結果、骨盤前傾が反り腰を招き、反り腰が腰痛やお腹のたるみに繋がります。

これが、骨盤がゆがむと太ると言われる原因だと思います。

また、下半身にもふくらはぎに過度な負担がかかって足のむくみを引き起こしたり、膝の痛みに繋がったりと、骨盤前傾は全身に悪影響を及ぼします。

 

骨盤前傾の原因

骨盤前傾の原因とは、一言で言えば骨盤周辺の筋肉のバランスの崩れです。

骨盤には多くの筋肉がついていますので、その多くの筋肉が互いに作用しあって骨盤のゆがみを調整しています。

筋肉のバランスが崩れると、この調整が上手くいかずに骨盤のゆがみが起こります。

骨盤前傾にゆがむ場合は、色々な要因が考えられますが大体のパターンがあります。骨盤前傾の原因となる筋肉のバランスの崩れは、概ね次の通りです。

・もも前の筋肉の柔軟性低下

・腰の筋肉の柔軟性低下

・もも裏の筋肉の筋力低下

・お腹の筋肉(体幹)の筋力低下

これらが直接的な原因ですが、間接的には他の部位の影響も受けます。

足首の柔軟性の低下や、膝の過伸展(過度な柔軟性)、猫背など上半身や下半身のゆがみも骨盤前傾の間接的な原因となります。

これは逆も言えますので、骨盤前傾が足首や膝に影響も与えますし、上半身の姿勢の崩れにも影響を与えます。

どちらかというと、骨盤前傾が全身に影響を与えることの方が多いと思います。

骨盤は立った時に重心が近いことや、大きな筋肉が関連していることもあり、全身に大きな影響を与えます。

この全身に大きな影響を与えることが、骨盤矯正などが注目される原因でもあります。

 

骨盤前傾の矯正方法

骨盤矯正の矯正方法は、これらの骨盤前傾の原因を改善していくことで矯正できます。基本的に身体のゆがみなどは、硬くなってしまった筋肉と弱くなってしまった筋肉のアンバランスで起こります。

硬い筋肉はストレッチやマッサージなどで緩め、弱い筋肉はトレーニングをして鍛えていきます。

トレーニングといっても重たい重りを使って鍛えるというよりも、弱った筋肉を活性化させてあげるというイメージです。

骨盤前傾の矯正の場合は、もも前の筋肉と腰の筋肉が硬くなっていることが多いです。この部位のストレッチやマッサージなどが、骨盤前傾の矯正には有効です。

また、骨盤前傾の場合はもも裏の筋肉や腹筋など体幹の筋肉が弱くなっています。

このもも裏のトレーニングや体幹トレーニングなどが、骨盤前傾の矯正には有効なトレーニングです。

 

骨盤矯正の方法はストレッチやトレーニングが必要!

骨盤矯正というと、整体などでバキバキ矯正するイメージが強いと思います。

 

もちろんそのような方法もありますが、パーソナルトレーナーの立場で言うと、それだけで骨盤のゆがみを矯正するのは難しいと思います。

 

仮にその場ではよくなっても、効果が継続することはないと思います。

 

先ほどの骨盤のゆがみの種類にあった、骨盤の位置にゆがみ、骨盤の傾きのゆがみは周りの筋肉によって起こります。

 

過度に弱い筋肉や、過度に硬い筋肉があると、その筋肉に引っ張られて骨盤のゆがみが起こります。

 

その為、この硬い筋肉を緩めて、弱い筋肉を鍛えることで骨盤のゆがみは矯正されていきます。

 

硬い筋肉を緩める方法は、マッサージやストレッチなどです。

弱い筋肉を鍛える方法は、筋トレや体幹トレーニングなど身体を自分で動かすことです。

 

つまり、施術を受けて骨盤矯正をしているのは、出来ても「硬い筋肉を緩める」だけです。

 

それだけでもその場ではよくなりますが、弱い筋肉が強くはなっていませんので、すぐにまた骨盤のゆがみが起こります。

 

その為、骨盤矯正の方法として硬い筋肉を緩めるものと弱い筋肉を鍛えるものの組み合わせが必要です。

 

そのどちらかだけで骨盤矯正をするのは難しいというのが、パーソナルトレーナーである私の見解です。

 

そう考えれば、骨盤矯正のグッズなどのも効果はあってもやはり弱い筋肉を鍛えるものではないと思います。

 

また、骨盤矯正をするにはまずどのように骨盤のゆがみが起こっているかを調べる必要がります。

 

骨盤が前傾にゆがんでいる人と、骨盤が後傾にゆがんでいる人では、骨盤矯正の方法が異なりますし、真逆なこともあります。

 

つまり、我流の骨盤矯正をして自分は骨盤が前傾にゆがんでいるのに後傾にゆがんでいる人向けの骨盤矯正をすると逆効果になります。

 

骨盤矯正をする場合は、まずは専門家に一度骨盤の状態を見てもらってから行うことがお勧めです!

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク
パーソナルトレーニング解説
記事執筆者情報
この記事を書いた人
パーソナルトレーナー中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるパーソナルトレーニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

パーソナルトレーナー中谷圭太郎をフォローする
パーソナルトレーナー中谷圭太郎をフォローする
スポンサーリンク
スポンサーリンク
東中野・落合のパーソナルトレーナー中谷圭太郎公式ブログ

コメント