リオ五輪に関してとても残念なニュースです。
日本陸上短距離のホープで、2015年世界ユースで100メートル・200メートルの2冠に輝いたサニブラウン・ハキーム選手が、6月24日からの日本選手権を左大腿部違和感のため欠場すると発表しました。
この日本選手権がリオ五輪代表の最終選考会となっている為、日本選手権に負傷欠場=リオ五輪出場は断念ということになります。
世界ユースであのウサイン・ボルト選手の持っていた大会記録を更新し、世界選手権200メートルでは史上最年少で準決勝に進出するなどリオ五輪でも活躍が期待されたサニブラウン・ハキーム選手。(本名はサニブラウン・アブデル・ハキーム選手)
本人にとっても悔しい負傷欠場ですが、気になるのは怪我の状態です。
コンディション不良のまま走って敗退ではなく、負傷欠場ですので状態は良くないと思いますが「左大腿部違和感」というよくわからない発表になっています。
サニブラウン・ハキーム選手の怪我は左ハムストリングス肉離れか?
サニブラウン・ハキーム選手の怪我は公表されていません。
「左大腿部の違和感」とだけ発表されていますので、詳細は全く分かりません。
陸上の短距離はサッカーやラグビーなどのコンタクトスポーツではないので相手選手と接触して怪我をすることは基本的にありません。
また、ジャンプの着地や切り返し時に捻ったりということも可能性としては他のスポーツよりは圧倒的に低いです。
そう考えれば、大腿部の違和感となると考えられる可能性として最も高い怪我は筋肉の怪我です。
大腿部とは分かりやすく言えば太もものことです。
この太ももの筋肉の怪我で最も多い怪我はハムストリングス肉離れ(太もも裏肉離れ)の怪我です。
この怪我は、急激に強い力が加わった時に起こる怪我ですので陸上の短距離では多い怪我と言えます。
ただ完全に肉離れとなるともっとはっきりとした怪我ですので、恐らくこの手前の怪我の状態だと思います。
ハムストリングス肉離れの手前の症状となると、筋膜炎と言われたり、筋挫傷と言われたりします。
野球の広島カープ・エルドレッド選手は右大腿二頭筋挫傷の怪我で負傷離脱中ですが、これも太もも裏の筋肉の肉離れの手前の状態です。
サニブラウン・ハキーム選手の怪我は、このエルドレッド選手の怪我と同じような状態ではないかと推測できます。
サニブラウン・ハキーム選手は18日の練習に左太ももに違和感を訴える
サニブラウン・ハキーム選手が左大腿部の違和感を訴えたのは、6月18日の練習中とのことです。
つまり、割と最近のことです。
もしかしたら以前から違和感を抱えていて、この時に限界に達したという可能性もあります。
だいたい大きな怪我に繋がる前に小さな怪我を抱えているケースは多くあります。
もし軽症であれば、4年に1度の五輪ですので多少無理してもリオ五輪の最終選考会には出場してくると思います。
もしくは直前まで調整してどうにか出場の可能性を探ると思います。
サニブラウン・ハキーム選手が欠場を表明したのは6月22日で、リオ五輪最終選考会の日本選手権は6月24日の開催です。
そう考えればギリギリまで調整していない状態での発表ですので、サニブラウン・ハキーム選手は現時点で走れない状態なのかもしれません。
期待の選手なだけに無理はしないで欲しいですが、多くの期待があった分悔しい負傷欠場となってしまいました。
サニブラウン・ハキーム選手は怪我で欠場もわずかにリオ五輪出場の可能性がある!
実はサニブラウン・ハキーム選手は今回のリオ五輪最終選考会にあたる日本選手権を欠場しても、リオ五輪代表メンバー入りの可能性がゼロではありません。
まだかすかにサニブラウン・ハキーム選手がリオ五輪に出場できる可能性が残されています。
サニブラウン・ハキーム選手は既に200メートルで参加標準記録を突破していますので、リオ五輪出場の可能性はあります。
ただ、男子200メートルで参加標準記録を突破している選手は複数いますので、その中でだれが選ばれるかを決めるのがこのリオ五輪最終選考会という位置付けでした。
もし仮に今回のリオ五輪最終選考会で候補選手のタイムが軒並み悪かったり、他の選手がサニブラウン・ハキーム選手よりも大きな怪我をした場合などは、サニブラウン・ハキーム選手のリオ五輪出場の可能性が出てきます。
ただ可能性としては非常に低く、サニブラウン・ハキーム選手はリオ五輪絶望的という状態です。
サニブラウン・ハキーム選手本人のコメントでも、リオ五輪出場の可能性を待っているというよりは、次の東京五輪へ向けて意欲を見せるコメントをしています。
リオ五輪でサニブラウン・ハキーム選手を見られないのは残念ですが、でも彼はまだ17歳。
東京五輪は21歳で、その次は25歳、さらに次で29歳、もう1回でも33歳。
普通に考えてあと3回、長く見ればあと4回五輪に出場する可能性があります。
ちなみに北京五輪のリレーで銅メダルを獲得した時のアンカーを務めた朝原宜治選手は当時36歳でした。
朝原宜治選手並の息の長い選手になれば、サニブラウン・ハキーム選手にはあと5回五輪のチャンスがあるかもしれません。
そう考えればリオ五輪は出られなくても大丈夫とも言えますし、だからこそ出て欲しかったとも言えます。
日本史上最高の短距離選手になる可能性を秘めているサニブラウン・ハキーム選手ですので、まずはしっかり怪我を治して復活して欲しいですね!
6/26追記
サニブラウン・ハキーム選手が欠場したリオ五輪代表選考会を兼ねた日本選手権で、桐生祥秀選手が右脚アクシデントで3位に終わりました。
桐生祥秀選手は過去に右太もも裏肉離れの怪我があるので心配なニュースです。
8/20追記
リオ五輪陸上男子400メートルリレーで、日本チームは史上初の銀メダルを獲得しました!
山県亮太選手・飯塚翔太選手・桐生祥秀選手・ケンブリッジ飛鳥選手の4選手で挑んだリオ五輪、東京五輪ではサニブラウン・ハキーム選手にも400メートルリレーメンバー入りの期待がかかります。
サニブラウン・ハキーム選手はアメリカの大学進学で練習拠点もアメリカへ?
サニブラウン・ハキーム選手は、国内の大学推薦入試期間が終了したものの受験していません。
この為、アメリカの大学へ進学し練習拠点もアメリカに移すと思われます。
サニブラウン・ハキーム選手はガーナ人の父と日本人の母の間に生まれ、英語も堪能なようです。
英語のインタビューも問題なく受けられ、アメリカに練習拠点を移す上での問題はないようです。
コメント