睡眠障害の対処12の指針の解説|厚生労働省が示す睡眠の指針

「睡眠障害の対処12の指針」についてご紹介させて頂きます。

こちらは睡眠指導士初級の教科書にあたります、「睡眠学入門ハンドブック」からのご紹介になります。

 

睡眠障害対処12の指針は、睡眠障害の改善だけでなく睡眠の質の改善にも必要な要素です。

 

睡眠の質を上げたい、睡眠不足を改善したい、睡眠障害を治したい。

そんな方向けの内容です。

 

睡眠障害対処12の指針をまとめると、この12個です。

 

睡眠障害対処12の指針①最適な睡眠時間

睡眠障害対処12の指針②カフェインなどの刺激物の摂取

睡眠障害対処12の指針③眠たくなってから床に就く

睡眠障害対処12の指針④同じ時刻に毎日起床

睡眠障害対処12の指針⑤光の利用でよい睡眠

睡眠障害対処12の指針⑥規則正しい3度の食事、規則正しい運動習慣

睡眠障害対処12の指針⑦昼寝をするなら15時前の15~20分

睡眠障害対処12の指針⑧眠りが浅い時はむしろ積極的に遅寝早起きに

睡眠障害対処12の指針⑨激しいいびき、あしのむずむず感は要注意

睡眠障害対処12の指針⑩十分眠っても眠気がひどい時は専門医へ

睡眠障害対処12の指針⑪睡眠薬代わりの寝酒は不眠の元

睡眠障害対処12の指針⑫睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

 

こちらでは1つずつ解説していきます。

 

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  1.  1、睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分
    1. 適性な睡眠時間の目安とは?
    2. 最適な睡眠時間は加齢とともに変化する
  2. 2、刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
    1. カフェインの覚醒作用時間と効果が出る時間
    2. 睡眠指導士の観点から考えるカフェインの摂取
      1. 1日3杯コーヒーを飲んでもカフェインの過剰摂取にはならない
    3. 睡眠を促すリラックス方法
  3. 3、眠たくなってから床に就く、就寝時間にこだわらない
    1. 眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ、寝つきを悪くする
    2. 習慣的入眠時刻の2~4時間は1日の中で最も寝つきにくい
    3. 刺激制御療法とは?
  4. 4、同じ時刻に毎日起床
    1. 「早寝早起き」は理論上できない
    2. 睡眠リズムを整える順番
    3. メラトニンは光に依存
  5. 5、光の利用で良い睡眠
    1. 目が覚めたら日光を取り入れ体内時計をスイッチオン
    2. 朝に光を浴びて体内時計をリセットする為の工夫
    3. 夜は明るすぎない照明で体内時計に影響を与えない工夫を
  6. 6、規則正しい3度の食事、規則正しい運動習慣
    1. 朝食は心と体の目覚めに重要
    2. 夜遅い食事は睡眠の質を低下させる
    3. 運動習慣は熟睡を促進
    4. 食事・運動による睡眠の改善まとめ
  7. 7、昼寝をするなら15時前の20~30分
    1. 長い昼寝はかえってぼんやりのもと
    2. 夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響
    3. 午後2時~4時は眠い時間?
  8. 8、眠りが浅い時はむしろ積極的に遅寝早起きに
    1. 「早寝早起き」という概念が間違い?
    2. 睡眠リズム改善の最初は遅寝早起き
  9. 9、睡眠中の激しいいびき・呼吸停止・足のびくつき・足のむずむず感は要注意
    1. 代表的な睡眠の病気「睡眠時無呼吸症候群」
    2. 「激しいいびき」は睡眠の病気のサイン
    3. 足のびくつき
    4. 足のむずむず感
    5. 睡眠の病気以外は、日常生活の改善で睡眠障害が改善に向かう
  10. 10、十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医へ
    1. 日中の眠気がひどい原因
    2. 日中のひどい眠気は睡眠障害のサイン
  11. 11、睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
    1. 睡眠薬を大量に飲んでも死ぬことはありません!
    2. 寝酒は睡眠導入剤よりもはるかに危険
    3. 睡眠薬(睡眠導入剤)は医師の処方箋で
  12. 12、睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
    1. 一定時刻に飲んで就寝すれば睡眠薬は安全
    2. 睡眠薬とアルコールの併用は禁止
    3. 睡眠薬はボケるという噂はウソ!

 1、睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

こちらが、睡眠障害対処12の指針の1つ目です。

つまり、「何時間寝ればいいですか?」という問いに正解はなく、人それぞれと言えます。

よく「8時間睡眠が理想」と言われると思います。

人生3分の1は布団の中などと言われますので、そこから来ているかもしれません。

 

ところがこれには個人差が大きくあります。

よく使われる例として、歴史上の偉人の睡眠時間が使われます。

「吾輩の辞書に不可能はない」でお馴染みのナポレオンは、短眠の代表格として使われ3時間の睡眠だったと言われています。

※実は昼寝をよくしていて、合計すると6~8時間くらいで割と普通という説もあります。

 

また、トーマス・エジソンも短眠として知られています。

エジソンが白熱灯を発明した経緯は、「寝てる時間が無駄だから、夜でも働けるようにする為」という説もあるようです。

※そんなエジソンも睡眠が無駄といいつつ昼間に数時間カギを締めて書斎にこもる謎の時間があり、普通に昼寝していたという説もあります。

 

長眠の代表として良く使われるのが、「相対性理論」のアインシュタインです。

アインシュタインは1日10時間睡眠と言われ、睡眠だけは誰にも邪魔されないようにしようとしたとも言われています。

 

つまり、個人差がかなりあると言えます。

先程のように短眠だけど実は昼寝でカバー説もありますので、極端な短眠者というのはかなり少ないのでは?と個人的には思います。

 

適性な睡眠時間の目安とは?

さて、睡眠時間には個人差がありますだけでは一体どれくらいが目安になるかが分かりません。

実は睡眠時間は短いのも良くないですが、長すぎも良くありません。

 

アメリカで行われた100万人を対象にした調査では、5時間未満の睡眠時間でも10時間以上の睡眠時間でも死亡率が際立って高くなるというデータもあります。

 

その他、日本で行われた疫学調査では睡眠が充足していると答えたアンケートでは6~7時間が最も多く、ついで7~8時間が多くなっています。

 

さらに睡眠が不足していると答えたアンケートでは5~6時間が最も多く、ついで6~7時間という結果でした。

大まかですが、成人の場合は7~8時間程度が適正なことが多いようです。

 

最適な睡眠時間は加齢とともに変化する

また、睡眠時間は加齢とともに変化します。

2歳ごろまでは1日の半分以上を睡眠が占めますが、10代で8~10時間になります。

 

成人以降50歳代までは6.5~7.5時間くらいです。

60代以降は徐々に短くなり、70代を超えると6時間以上の睡眠が難しくなります。

高齢者の不眠で多いパターンとしては、この事を知らずにあまりに早く布団に入り逆になれなくなったり、あまりにも早く起き過ぎてしまうことがあります。

 

加齢とともに睡眠時間は短くなりますので、その分少し遅く床についたり早く起きたりといったことが必要になります。

 

また、運動などにより活動時間が長くなったりすればその分睡眠が長く必要になったり、睡眠不足が続いていたらその分長い睡眠時間が必要になるなど生活様式によっても変化が起こります。

季節によっても変動があり、秋から冬にかけての日照時間が短い時間では睡眠時間は長くなります。

逆に、春から夏にかけて日照時間が長くなると睡眠時間は短くなります。

 

もともとの個体差にプラスして、年齢・季節・活動内容などによって変化をしていきますので、最適な睡眠時間はこういった要素でも変化が起こります。

ぜひ、その時々に合わせた睡眠時間を探して頂ければと思います。

 

2、刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

「刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法」が、睡眠障害対処12の指針の2つ目です。

まずは刺激物についてです。

 

結論から言うと、

 

睡眠前4時間のカフェイン摂取、就寝1時間前の喫煙は避ける

 

こちらになります。

カフェインと言えば、国内で初めてカフェイン中毒が報告されたのが記憶に新しいですが、カフェインは睡眠を考える上で重要な要素になります。

 

カフェインは覚醒作用を持つ代表的な物質です。

コーヒーのイメージが強いと思いますが、それ以外にも様々なものに含まれます。

 

・日本茶

・紅茶

・ココア

・チョコレート

・コーラ

・栄養ドリンク

 

これらにはカフェインが含まれています。

カフェインの覚醒作用は入眠を妨げ、中途覚醒を増加させてしまいます。

 

つまり、睡眠にとってマイナスになります。

ここで注意点としては、カフェインの覚醒作用です。

 

カフェインの覚醒作用時間と効果が出る時間

カフェインの覚醒作用は個人差があり、また腸内環境などによっても変動しますが大体30分~40分後に発現し、4~5時間くらい持続すると言われています。

寝つきが良くない場合は、この覚醒作用の時間を踏まえ就寝4時間目くらいからはカフェインの摂取を控えます。

 

また、タバコに含まれるニコチンも交感神経の働きを活発にし、睡眠を妨げます。

その為、就寝1時間前の喫煙も控えるべきですが、こちらについてはパーソナルトレーナーの立場から「禁煙」を激しくお勧めします。

 

睡眠指導士の観点から考えるカフェインの摂取

「睡眠障害の対処12の指針」によりますと、カフェインの摂取についてはこのように書かれています。

カフェインの覚醒作用は、入眠を妨げ、中途覚醒を増加させます。

ここで注意すべきはカフェインの作用時間です。

カフェインの覚醒作用は、摂取後およそ30~40分後に発現し、4~5時間持続します。

寝つきが良くない場合は、就寝前4時間のカフェインの摂取を避けるべきです。

 

睡眠障害の対処12の指針より抜粋

 

つまり、日常的にカフェインを摂取すると言ってもこの作用時間を考えればそこまで多量の摂取にはなりません。

 

1日3杯コーヒーを飲んでもカフェインの過剰摂取にはならない

例えば、朝7時に起きて0時に眠ると仮定します。

起きてすぐにコーヒーを飲み、カフェインを摂取します。

覚醒作用としては、お昼前くらいまでは続きます。

 

12時からランチをとり、食後にコーヒーを頂きます。(13時とします)

その後、覚醒作用の途切れる19時頃に残業などをしていて最後のひと踏ん張りでエナジードリンクを摂取しても、1日にコーヒー2杯とエナジードリンク1本になります。

 

エナジードリンクに含まれる成分に問題がある可能性もあると思いますが、ただのカフェイン摂取とすれば1日3回くらいで十分になります。

国立がんセンターの発表によりますと、「コーヒーを1日3~4杯飲む人の死亡リスクは、全く飲まない人に比べ24%低いことが分かりました。」とありますので、やはりこの程度が妥当と思います。

 

ところが、「そうもいかないケース」が、このような事故に繋がると思います。

 

個人差がかなりあるとはいえ多くの労働力世代の方は7~8時間くらいが適正な睡眠時間のことが多いと考えられます。

睡眠健康指導士上級合格!&適正な睡眠時間とは?
睡眠健康指導士上級に無事合格いたしました! そして、早速気になる「適正な睡眠時間」についてです。

 

その時間を大幅に下回る生活が何年も続いている場合に、睡魔と戦う為に「多量のカフェイン摂取」に繋がると思います。

 

そうなると、こういった事故は「カフェインに対する理解」だけでは足らず、社会全体の問題に繋がると思います。

ただ、私は経済や政治の専門家ではないので、社会問題の話ではなくあくまで睡眠指導士の立場でお伝えさせて頂くと

 

・適正な睡眠時間を大幅に下回る生活を何年も続けていれば、自身の健康に対するリスクは非常に高い

・カフェインの過剰摂取をしないと出来ない生活の時点で、もう健康な生活ではない

 

この2点を理解したうえで、ご自身で選択すべきだと思います。

このような生活になっている場合、なかなか冷静に選択できるものではないと思いますが身体を壊してからでは遅いです。

仕事が大変、子育てが大変、介護が大変などの理由で上記のような生活を強いられている方は多いと思います。

 

ただご自身の健康、もっと言えばご自身の命よりも重要なものはないと思います。

もちろん短期間であればすぐに身体を壊すようなものではありませんが、長期間に及ぶ場合は周りの支援を仰ぎどうにかそのような生活を脱する必要があります。

国内で初のカフェイン中毒で死亡事故という事件がありましたが、この事故から多くの働く世代が「気付く」ことが、何よりも必要だと思います。

 

睡眠を促すリラックス方法

先程の刺激物を避けることは、どちらかと言えば「睡眠を阻害するものを排除する」という側面です。

 

続いては、睡眠を促す方法についてです。

こちらは睡眠のメカニズムから考え朝に強い光を浴びているか、日中の活動十分かなどの要因の方が強いと思います。

 

ただ、睡眠前の自分なりのリラックス法も睡眠を促す効果はあると思います。

それが、軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、ストレッチなど、自分なりのリラックス法です。

よく、アロマや音楽などが用いられると思いますが、研究結果として明確なものは少ないようです。

香りも音楽も、基本的には「自分の好きなもの」で「落ち着くもの」であれば効果はあるようです。

 

どちらかと言えば、アロマの香りが何か作用を及ぼすというよりも好きな匂いをかいで利ラックスする効果という方が適切なようです。

 

また、読書についても内容が大きく感情が振れるようなものや頭をかなり使うものではなく、リラックスしながら楽しめるものが向いています。

最近は電子書籍も多くありますが、電子製品はブルーライトを発しこれが覚醒に繋がります。

 

眠る前の読書は、昔ながらの普通の本がおススメです。

そう考えると、小さい子供を寝かしつける絵本は理に適っていると思います。

 

悲劇でも喜劇でもなく、のほほんと読める内容が多いと思います。

また、眠る前に軽く動くのも効果的ですが、筋肉を鍛えるような運動はNGです。

 

いわゆるスタティックストレッチと呼ばれる、ゆっくり反動を付けずに筋肉を伸ばすストレッチが有効です。

 

ストレッチよりも、アロマが優れている!

といったものではないので、自分なりのリラックス方法を見つけゆったりと心を静めながら睡眠に入っていくのが理想ですね。

 

3、眠たくなってから床に就く、就寝時間にこだわらない

睡眠障害の対処12の指針、3つ目は「眠たくなってから床に就く、就寝時間にこだわらない」です。

睡眠障害だから眠れないのに、「眠たくなってから床に就く」は矛盾しているように聞こえますね。

「眠れないからこそ早く寝ない」という、矛盾について解説していきます。

 

眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ、寝つきを悪くする

あなたは「眠る瞬間」を覚えていますか?

なんだかウトウトしてきて気が付いたら寝ていた、となるはずです。

睡眠障害があると、「意気込んで床に入る」ということがよくあります。

 

また、睡眠障害でなくても

「明日は出張で朝早いから早めに寝よう!」

「明日の試合に備えて早く寝よう!」

 

などといつもより早めに床に就いたもののなかなか眠れないということは、よくあります。

もちろん、全員が全員そうなる訳ではないので「俺は関係なく寝れるよ!」という方もいると思います。(それはそれで問題かもしれないですが…)

 

就寝時刻にこだわって早く床に就くべきではない理由は、主に2つです

 

・習慣的入眠時刻の2~4時間は1日の中で最も寝つきにくい

・布団に入る=目が冴えるという悪い条件付け

 

では1つずつ見ていきましょう!

 

習慣的入眠時刻の2~4時間は1日の中で最も寝つきにくい

これは、別の解説でも載せさせて頂いておりますが「体温の変動」に関係します。

人間の体温の日内での変動(サーカディアンリズム)では、夜の習慣的入眠時刻が近づくと、徐々に体温が下がって眠る体勢に入ります。

 

この体温が下がるのが、習慣的入眠時刻の約2時間前位から下がってくるというデータがあります。

つまり、いつもより2時間早く眠る場合はまだ体温が下がっていない状態、つまり眠る体勢が全く整っていない状態で眠ろうとしていることになります。

 

当然ですが、無謀な行為です。

 

眠りのメカニズムに反しているので、それはなかなか寝付けません。

このようなデータは、必ず万人に当てはまるものではないので、2時間よりも早く下がる始める人もいればもっと遅い人もいると思います。

 

ただデータ上は、1時間早いくらいならそこまで眠りにくくはないと思います。

そもそも、「規則正しい生活リズム」を崩して早く寝ようとしているのですから、どうしても無理が出ます。

 

無理なく少しずつ早く眠る。

基準は2~4時間前は眠りにくい。

 

このような理解でいいと思います。

 

刺激制御療法とは?

睡眠障害が長引くと、「また眠れないかもしれない」「でも寝ないと」「今日も寝れないと思う」

などなど、余計なことを考え負のスパイラルに陥ります。

そうなると、布団に入っても眠くならないことが当たり前になります。

 

そのうち、布団に入る=目冴えるくらいになってきます。

 

「パブロフの犬」という有名な話がありますが、これは犬に餌を与える時に毎回ベルを鳴らしていたら餌を与えなくてもベルが鳴ったら犬はよだれが出てくるというものです。

 

つまり、ベルが鳴る=餌=消化しないと=よだれ出る

 

このような図式です。

ベルトよだれには何も関係がありませんが、毎回なることで「条件付け」されてしまったのです。

 

これと同じことが睡眠障害で起こります。

通常布団に入っても目が冴える訳はないですが、毎晩毎晩布団の中で「寝れないどうしよう」を繰り返していると布団に入ることで交感神経が優位になり、目が冴えるという事が起こります。

 

これは負のスパイラルが完全に構築された状態です。

 

この負のスパイラルを絶つために、「眠くなるまで床に就かない」のです。

そんな事言ったら朝になるよ!

 

という場合も、眠くなるまでは床に就きません。

どれだけ睡眠障害があっても、いずれ眠くはなります。

その後床に就くという事を繰り返し、負のスパイラルを改善します。

 

これは「刺激制御療法」というれっきとした睡眠の改善手法です。

負のスパイラルに陥っている方は、まずはこの「刺激制御療法」を試してみてください!

 

4、同じ時刻に毎日起床

睡眠障害の対処の指針4つ目は「同じ時刻に毎日起床」です。

 

それが出来ないから睡眠障害なんだよ!

と言いたくなりますが、睡眠のメカニズムから考えると正しい対処法と言えます。

 

そんな睡眠リズムに関する内容です。

「早寝早起き」は理論上できない

よく健康的な睡眠の代名詞として「早寝早起き」と言われると思います。

ところが、この順番は正しくありません。

正しくは「早起き早寝」です。

 

人間が眠たくなるメカニズムに、「メラトニン」という物質が関わります。

これはサプリメントでも使われ、睡眠リズムの改善に使われます。

 

人間の脳では、このメラトニンが分泌され、その量が多くなってくると眠気を引き起こします。

このメラトニンの分泌は、大体朝起きて強い光を浴びてから14~16時間後にピークが来ます。

つまり、人間が眠くなるのは「起きてから14~16時間後」ということになります。

 

この14時間に達する前に寝ようとしても、メラトニンの分泌が不十分でなかなか寝付けません。

このメカニズムが、早寝早起きが難しい理由です。

つまり、早く眠るにはまず先に早く起きることが必要です。

 

睡眠リズムを整える順番

このように、睡眠リズムは眠る時間からではなく起きる時間から調整します。

夜型の睡眠リズムに移行してしまう「睡眠相後退症候群」の方は、まずは早起きから始める必要があります。

とは言え、そもそも夜型なので早起きするということは睡眠時間が削られます。

 

遅寝早起きの状態です。

これは、3つ目の「眠たくなってから床に就く。就寝時刻にはこだわらない」でご紹介した、刺激制御療法と同じになります。

 

遅寝遅起きの睡眠リズムが後退した状態、睡眠相後退症候群の状態を改善するのは、次の通りの手順です。

 

・元々 遅寝遅起き

・遅寝早起き

・早寝早起き

 

この順序です。

もちろんいきなり極端なことをすると、睡眠時間が大幅に削られますので必ず無理が出ます。

 

少しずつリズムを前進させていくことが理想的です。

メラトニンは光に依存

そして、ただ早く起きるだけでなく早く起きて「強い光を浴びる」ことが重要です。

先程の睡眠を司る物質の「メラトニン」は光に依存します。

 

朝起きて光を浴びることで朝だと認識し、そこから14~16時間後にメラトニンが強く出ます。

いくら早く起きても、その後暗い部屋にいたら脳は朝だと認識せずメラトニンの分泌のタイミングが変わりません。

 

今の日本の都心部では、日当たりが悪い場所が多いと思います。

日当たり良好物件に住むのが理想ですが、難しい場合は起きたら少し散歩をしたりして、とにかく光を浴びます。

 

天気が悪い日でも、実は外はかなり明るいです。

照明の強い室内よりも、曇り空の屋外の方がルクスという明るさを示す単位は大きくなります。

 

また、日当たりが良い部屋では寝る前にカーテンを少し空けておくことも効果的です。

カーテンを開けておけば、朝になれば勝手に外から光が入り、朝には自然と明るい環境になります。

 

女性で防犯上難しい場合もあると思いますが、特に問題なければ少しでも開けておきましょう!

全く問題なければ、カーテン全開でもいいと思います。

 

朝にしっかり光を浴び、体内時計をリセットすることで、正しい睡眠リズムを作れます。

睡眠リズムの改善は、「早起き早寝」からです!

 

5、光の利用で良い睡眠

睡眠障害の対処12の指針、5つ目は「光の利用で良い睡眠」です。

良質な睡眠の基本は「朝~昼は明るく、夜は暗く」の環境作りです。

 

自然界では当たり前のことですが、現代人の生活ではこの辺り前が無くなってきています。

目が覚めたら日光を取り入れ体内時計をスイッチオン

前回の毎朝同じ時刻に起床でもご紹介しましたが、人間の睡眠のメカニズムとして朝強い光を浴びてから14~16時間くらいが眠りやすい時間です。

いくら早く起きても、光を浴びなければ早起き損です。

朝光を浴びて、初めて人間の脳は朝と認識します。

 

つまり、早起きはただ起きるだけではなく光を浴びてようやく早起きが完了します。

光による体内時計のリセットが行われないと、夜の寝つきが約1時間遅れると言われています。

 

体内時計は約25時間周期とされる説もありますが(諸説あります)、そう考えると朝の光でリセットし、24時間に適応していると言えます。

 

大自然で生活をしていれば、何も意識しなくても朝は明るいですが、現代社会ではそうではありません。

家にいる時間が長く、朝起きてもなかなか外出しないと睡眠リズムは崩れやすくなります。

 

そこでひと工夫が必要になります。

 

朝に光を浴びて体内時計をリセットする為の工夫

・カーテンを開けて寝る

自然と朝になれば外から光が差します。

物件の日当たりにもよりますが、少しでも光が入ればやる価値はあります。

 

・朝起きたらすぐ外に出る

バルコニーなどがあれば、とても便利です。

起きたらすぐバルコニーで光を浴びます。ベランダでも大丈夫です。

 

特にそのような場所が無ければ、外に出て少し散歩をするのも有効です。

朝起きたらポストを確認という習慣でも、強制的に光を浴びることになります。

 

また、曇っていたら外に出る意味がないと思われがちですが、曇りの日でも外の明るさは室内の5~10倍と言われています。

もちろん、晴れの方が明るいですが、体内時計のリセットには曇り空でも十分です。

 

快晴で光を浴びるのが一番気持ちいいですが、曇でもぜひ外で光を浴びましょう。

 

夜は明るすぎない照明で体内時計に影響を与えない工夫を

エジソンが白熱電球を発明して以降、夜が暗いということが無くなりました。

日中と変わらないくらい明るくすることも可能になりました。

便利な反面、睡眠の質は低下しやすい環境になっています。

 

日本の室内照明は、比較的明るいものが好まれると言われています。

つまり、メーカーもそれに合わせて明るい照明が多いので、何も意識しないと夜でも明るい環境になってしまいます。

 

おすすめはリモコンで部屋の照度を調整できるタイプです。

照度や光の種類を変えられれば文句なしです。

白い光(白昼色)は朝~昼、夜は暖色系の光にすると睡眠には好影響です。

 

また、間接照明を使うのも有効です。

とにかく夜には極力暗く、色は暖色系にすることがおススメです。

イメージは豆電球です!

 

6、規則正しい3度の食事、規則正しい運動習慣

睡眠障害対処12の指針、6つ目は「規則正しい3度の食事、規則正しい運動習慣」です。

 

3食べることは賛否両論あると思います。

睡眠学の観点から言えることは、「規則正しく朝食を食べる」は確実に必要です。

また、夜遅い食事も睡眠学的にはNGです。

 

朝食は心と体の目覚めに重要

朝食を食べない人は、最近はかなり多いのではないでしょうか?

朝食は朝の目覚めに関わる重要なファクターです。

 

「体内時計」と呼ばれるものは、正確には解明されていませんが、ある程度の立証はされているそうです。

体内時計は脳に大元になるもの(マスタークロック)があります。

 

そして、体内の各臓器にも体内時計があると言われています(各臓器を司る脳にあるかもしれません)

その中で、消化器系(胃や腸)が体内時計と深い関わりがあると言われています。

規則正しく朝食を摂っていると、消化器系はその時刻が近づくと活動が活発になります。

 

いつもの食事の時間なので、そろそろ活動しないといけないということで、消化する準備が始まります。

これは朝食では実感が湧かないかもしれませんが、昼食で考えると「確かに」と思えるかもしれません。

 

昼食の時刻は、ある程度一定のことが多いと思います。

会社員の方は、ランチタイムが大体決まっており「そろそろ12時か、腹減ってきたな」ということはあると思います。

学生も時間割が決まっていて、昼食の時間はだいたい一定だと思います。

そうなると、ランチタイムが近づくと消化器系の活動は活発になります。

これと同じことを朝食でも起こすことが、睡眠リズムを一定に保つ秘訣です。

 

毎朝同じ時間に朝食を食べていると、その時刻が近づくと消化器系が活発に働き良い目覚めに繋がります。

 

お腹がすいて起きるといったことも出てきます。

ところが朝食を抜いたり遅く摂ることが多いと、「いつもの時刻」が存在せず消化器系が活発に働きません。

これが睡眠学的に朝食を摂るべき理由です。

 

夜遅い食事は睡眠の質を低下させる

逆に夜に遅い食事をとると、消化器系が活発に活動したまま睡眠に入ります。

そうなると、睡眠の妨げになります。

 

特にこれはタンパク質の多い食品で起こると言われています。

「寝る前にプロテインを摂って夜の成長ホルモンが出ているうちに吸収させる」ということが言われていたこともありますが、これは睡眠の質を低下させ筋肉の回復を妨げる結果になるので推奨致しません。

 

また、夜中まで飲んですぐ寝るとおつまみのタンパク質で消化器系の活動も活発になったまま眠ることになるので、これも睡眠に悪影響です。

アルコール自体が睡眠に悪影響を及ぼしますが、この理由でさらに悪化すると言えます。

 

運動習慣は熟睡を促進

昼間の運動が睡眠の質を向上させるという研究結果は多く出ています。

ただこれは運動の強度などにもよりますので、どの程度の運動がいいか?に関しては半田は難しいと思います。

 

一般的には「30分程の汗ばむ程度の軽い有酸素運動」と言われています。

有酸素運動ですとリズム運動になりますので、セロトニンの分泌を助けます。

これはまた別途解説致しますが、トリプトファンという必須アミノ酸がセロトニンになり、セロトニンがメラトニンになります。

メラトニンは、睡眠を司る物質です。

 

そういった観点でも有酸素運動が有効です。

激しい筋トレなどで筋肉痛になると、その痛みで睡眠の質を低下させます。

これは経験的にも言えることで、筋肉痛が強く出ている時の睡眠の質は悪く翌日はかなりだるいです。

良質な睡眠という観点では、筋肉痛はNGと言えます。

 

また、体温の日内変動から考えると夜遅い時間に激しい運動をすると、かえって眠りにくくなります。

運動は夕方までに終えることが推奨されています。

 

食事・運動による睡眠の改善まとめ

・朝食は規則正しく毎日摂る

・夜食は控え、摂っても少量に留める

・運動は軽く汗ばむ程度の有酸素運動を夕方までに行う

・強い筋肉痛になる運動は控える

 

健康の柱は「 運動・栄養・休養」と言われますが、この3つが連動していることを示す睡眠障害の対処方です!

 

7、昼寝をするなら15時前の20~30分

睡眠障害対処12の指針7つ目は「昼寝をするなら15時前の20~30分」です。

日本ではあまり昼寝の文化は無いと思いますが、スペインでは「シエスタ」といった文化があるなど、国によっても違うと思います。

 

長い昼寝はかえってぼんやりのもと

15時前の20~30分程度の昼寝であれば、頭をスッキリさせ、午後以降を活動的に過ごしやすくなります。

長時間眠ってしまうと、夜間の睡眠に影響が出てしまいます。

 

睡眠は寝た時から起きるときまで同じような状態に見えますが、実は睡眠には段階があります。

レム睡眠・ノンレム睡眠という名前は有名だと思いますが、それ以外の分け方も存在します。

睡眠学では、睡眠は1段階から4段階まで期分けをされています。

長時間の昼寝は、この段階が進み過ぎてしまい睡眠に関する物質が減り過ぎてしまいます。

人間の眠る準備は朝起きた時から始まっていて、少しずつ睡眠物質が溜まっていき、眠るのは起きてから14~16時間後になります。

 

ところが、長時間の昼寝はこの朝から溜まった睡眠物質を帳消しにしてしまい、夜の適切な時間に眠りにくくなります。

この夜の睡眠に影響を与えない程度の睡眠時間が20~30分と言われています。

これは個人的な感覚ですが、20分未満の昼寝でも効果はあると思います。

あまりに忙しければ、1分でもないよりは昼寝時間があった方が、頭が少しスッキリします。

 

お昼休憩などを利用し、少しでも昼寝を取り入れると、午後の活動が変わります。

 

夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響

そして、昼寝の長さだけでなくとる時間も夜の睡眠へ影響が出ます。

これは高齢者に多いですが、夕方以降に昼寝をしてしまい夜になかなか寝付けないということがあります。

 

これも先程とメカニズムは同じで、昼寝から夜の睡眠まで時間が無さ過ぎると、睡眠物質が足りな過ぎて夜の入眠が難しくなります。

 

特に仕事をリタイアした高齢者の場合、日中に用事があっても夕方は時間が空き、テレビもあまりやっていないこの時間帯はついウトウトしてしまう時間。

 

この時間帯に軽い運動を行うと、前回の「規則正しい食事、規則正しい運動習慣」にも繋がり、良質な睡眠に繋がります。

 

午後2時~4時は眠い時間?

昼食後、突然眠気に襲われてしまうという経験がある方は多いのではないでしょうか?

 

午後の仕事、午後の授業。

つい眠くなってしまいますが、これは昼食後の血糖値の上昇が原因とも考えられますが、そもそもこの時間は眠たい時間と言われます。

 

これは、体温の日内変動で考えると、少し体温が下がる時間で昼食に関係なくとも眠気がやってくると睡眠学では言われています。

実際にこの時間帯は、交通事故や医療ミスなどの発生件数がどの地域でも増えると言われています。

 

つまり、この2時~4時はどうやっても眠い時間ですので、これをやり過ごす為にも、適度な昼寝が重要と言えます。

 

昼寝の時間が無駄と思う方もいると思いますが、このような眠気と戦いながらの仕事効率を考えると、十分元が取れると思います。

20分に達しなくても、適度な昼寝はおすすめです!

 

8、眠りが浅い時はむしろ積極的に遅寝早起きに

睡眠障害対処12の指針8つ目は「眠りが浅い時はむしろ積極的に遅寝早起きに」です。

これも一見おかしな方法のように見えますが、睡眠学の見地から睡眠障害に対する十分正しい対処法と言えます。

慣習的に使われる「早寝早起き」は現実的には難しい方法です。

 

「早寝早起き」という概念が間違い?

健康的な睡眠習慣と聞かれれば、睡眠に対する知識があまりなくとも「早寝早起き」と答えると思います。

多少知識があっても、やっぱり「早寝早起き」だと思います。

 

これが正しいと言えば正しいですが、睡眠健康指導士の立場からすると「早起き早寝」と言い換えて欲しいところです。

そもそも「早寝早起き」という言葉が広まった経緯は、平成19年に「早寝早起き朝ごはん」国民運動なるものが行われたのが最初です。

 

これは、文部科学省 生涯学習政策局 「早寝早起き朝ごはん」国民運動プロジェクトなるものが行われ、簡単に言えば「早寝早起きして、朝ごはん食べて健康になりましょう」的な運動です。

これはこれでいいのですが、「早寝早起き」というフレーズだけ変えて欲しかったですね。

 

人間が眠るメカニズムとして、サーカディアンリズムというものがあります。

体温は1日の中で変動があり、眠りやすい時間帯と眠りにくい時間帯があります。

 

最近の睡眠学の研究結果として、「普段の入眠時間の2~4時間前が最も眠りにくい」

というものがあります。

これは、先程の体温の日内変動が影響しています。

 

眠る時は本来体温が低下しています。

いつも寝ている時間よりも2~4時間前は、まだ体温が高い為眠りにくいということです。

 

つまり、早寝はそもそも出来ないということです。

ではどうするかと言うと、先に早起きからスタートします。

この眠たくなる時間・体温の日内変動は起きた時刻が基準になります。

さらに、起きて最初に強い光を浴びた時刻も基準になります。

 

早起きをし、起きてすぐに強い光を浴びることで、夜に「早寝」が出来るようになります。

 

つまり、「早寝早起き」は理にかなっていませんが、「早起き早寝」は理にかなっていると言えます。

 

睡眠リズム改善の最初は遅寝早起き

いきなり早寝早起きにはなりませんので、最初はつらいですが「遅寝早起き」でリズムを作ります。

 

遅寝遅起き→遅寝早起き→早起き早寝

 

この順番が、睡眠リズムの正しい改善の順序と言えます。

もちろん、遅寝早起きは大変です。

出来ればしたくないです。

 

ただ、睡眠時間にこだわり過ぎるあまり、遅くまで寝ていることで、逆に睡眠リズムを崩す悪循環にはまってしまいます。

11時に起きていたのをいきなり6時起きにするといった乱暴なことはしなくても、1時間ずつ、30分ずつでもリズムを戻していくことが睡眠リズムの改善に必要です。

 

概日リズム障害や、睡眠相後退症候群などの診断を受けた方は、薬物療法だけでなく、こういった睡眠リズムの改善も合わせて取り組む必要があります。

そこまでいかなくても最近夜型になっちゃうという方も、このような改善法が有効です!

 

9、睡眠中の激しいいびき・呼吸停止・足のびくつき・足のむずむず感は要注意

睡眠障害対処12の指針、9つ目は「睡眠中の激しいいびき・呼吸停止・足のびくつき・足のむずむず感は要注意」です。

 

これらは睡眠障害と言っても、生活習慣の改善だけでは改善の難しいものになります。

これらは睡眠の病気が潜んでいるサインになります。

 

つまり、日常生活の改善だけでは治らない可能性が高いので、

病院で専門医の受診が必要なものになります。

 

代表的な睡眠の病気「睡眠時無呼吸症候群」

睡眠時無呼吸症候群は、最近ではある程度有名になったと思います。

運転手により居眠り運転の事故などが起こると、必ずと言っていい程出てくるのがこの「睡眠時無呼吸症候群」です。

 

初めて話題になったのは、福知山線の脱線事故でしょうか?

あのような大規模な事故に限らず、特に事故に繋がらなかったものも含めると、かなりの数の「睡眠時無呼吸症候群」による事故・事故未遂はあると思います。

 

これは、睡眠時に呼吸が止まるもので、簡単に言えば睡眠の質が非常に悪くなります。

十分な睡眠時間があったとしても、睡眠の質が悪すぎるので、結果的に睡眠は足りません。

そうなると、居眠り運転などの問題が起こります。

 

居眠り運転と言うと、怠慢が招いた個人の意思の問題のように思われますが、このような睡眠の病気が引き起こすもので、誰にでも起こる問題です。

日中の作業効率が悪い、仕事や勉強がはかどらないなど、

に比べれば大したことが無い内容でも、健康に害を及ぼし、生活に悪影響を与えてしまいます。

 

やっかいなところは、睡眠中なので自分では気付きにくいことです。

そして、その結果身体に起こることも「日中の眠気・だるさ・易疲労感」といったものなので、誰にでも起こるものなのでなおさら気付きにくくなります。

 

家族が気付くのが一番判明しやすいですが、一人暮らしではそれも難しいと思います。

 

・いくら寝ても疲れがとれない

・日中の眠気やだるさがあまりにもきつい

・作業効率が上がらない

・日中ボーっとすることが多い

 

などの場合は、一度専門医の受診をおすすめします。

また、周りにそういった方がいれば、専門医の受診をすすめた方がいいと思います。

何しろ本人の自覚がないことが問題を隠していますので。

ご家族が気付いた場合は、即専門医の受診をさせてください!

 

「激しいいびき」は睡眠の病気のサイン

その他も様々な睡眠の病気があります。

 

一見大したことが無いように思える「激しいいびき」も様々な睡眠の病気のサインになりますので、周りが迷惑なほどの激しいいびきがある場合は、専門医の受診をおすすめします。

また、その他睡眠の病気に繋がるサインをご紹介します。

 

足のびくつき

突然足がびくつく、足がガクガク動いて寝られない、起きたら足が異常に疲れている、などの症状がある場合も、睡眠の病気の可能性があります。

 

こちらも、周りの人が気付きやすいものですので、ご家族が気付いたら病院の診察をすすめてください。

 

足のむずむず感

「むずむず足病」といった、大したことが無いような名前がついていますが、実際は列記とした睡眠の病気になります。

 

足がムズムズする感じがあり、なかなか寝付けないといった場合も、専門医の受診が必要です。

通常の睡眠障害の場合、あしがむずむずするといった症状はありません。

ある場合は、睡眠の病気の可能性が高いので、専門医の受診をおすすめします。

睡眠の病気以外は、日常生活の改善で睡眠障害が改善に向かう

ご紹介した内容は、日常生活の改善だけでは睡眠の改善が困難なものです。

逆に言うと、これ以外は日常生活の改善で睡眠の改善が可能とも言えます。

 

症状が当てはまるものがあれば専門医へ、ない場合は日常生活の工夫で睡眠を改善していきましょう!

 

10、十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医へ

睡眠障害対処12の指針10つ目は「十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医へ」です。

日中の眠気がひどい場合は、「やる気が出ない」「テンションが上がらない」など気持ちの問題として片付けられやすいです。

 

日中の眠気があってもどうにか活動は出来ますし、ただの眠気は誰にでもあるものです。

ただ、日中の眠気があまりにもひどい場合は睡眠障害など病気のサインであるなど様々な危険因子が考えられます。

 

日中の眠気がひどい原因

日中の眠気がひどい場合は、様々な原因が考えられます。

 

これは単純に睡眠不足とも考えられます。

この場合は、睡眠の質・量どちらの問題も考えられます。

 

「十分眠っても日中の眠気がひどい」場合は、下記の原因が考えられます。

 

・そもそも十分だと思っている量が間違っている(睡眠に対する認識不足)

・睡眠時間は足りているが、睡眠の質が悪い

・何らかの睡眠障害などの病気の影響

 

適正な睡眠時間は人によって異なり、年齢によっても変化していきます。

昼寝などで補填も出来ますので、「何時間眠れば大丈夫」という基準はありません。

 

ただ、大まかな目安としては7~8時間くらいのケースが多く、ほとんどの日本人は睡眠不足と言えます。

「私は6時間寝れば大丈夫な人なのに、最近日中の眠気がある。ちょっと疲れてるのかな?」と言う場合は、ほぼ間違いなくただの睡眠不足です。

 

また、睡眠の質も自分では分かりにくいので基準としては「日中のひどい眠気」があれば睡眠の質も疑いましょうということになります。

 

日中のひどい眠気は睡眠障害のサイン

日中の眠気がひどい場合は、睡眠障害などの病気が隠れている可能性もあります。

ナルコレプシーといった睡眠の病気もあり、日中にひどい眠気に襲われる病気もあります。

 

また、むずむず脚病や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害がある場合は、睡眠時間を確保していても睡眠の質が悪く、睡眠不足と同じことになり日中の眠気がひどくなります。

こういった場合は、専門医へ受診が必要になります。

睡眠外来や心療内科などで診察が可能ですので、思い当たる方は専門医への受診がおすすめです。

 

そして、専門医へいかなければならない理由もあります。

 

スリーマイル島の事故や、チャレンジャー号の爆発事故などは、睡眠を切り詰めた結果の人為的なミスによる事故と言われています。

日本でも、福知山線の脱線事故など大惨事になる事故が睡眠の問題で起こっています。

最近でも、車掌が居眠りしてドアを開けるタイミングが遅れたなどの事件が報告されています。

 

日本人の一般的な認識では、「仕事中に居眠り?やる気が無いから減給かクビでしょ?」となりそうですが、この場合は日中の眠気がひどいことが原因と考えられます。

つまり、睡眠時無呼吸症候群などの病気によって起こっている可能性が高いです。

 

足を骨折した人に対して、「歩けよ!やる気ないなら減給ね」と言っているのとあまり変わりません。

つまり、大元の病気を改善しない限り改善は難しく、また改善しないと大事故に発展します。

 

車掌など事故に繋がらないような仕事の人でも、車の運転は要注意です。

実は、交通事故の発生件数も日中眠気が出やすい時間帯に多く起こっています。

 

また、医療ミスも同様です。

 

「日中の眠気がひどい」

 

とだけ聞くとやる気の問題に聞こえますが、人の命にかかわる重大な問題です。

こういった症状に心当たりがある方は、必ず専門医を受診してください!

 

また、家族・同僚・友人などが日中の眠気がひどいと訴えていた場合も同様に専門医への受診を強く勧めてください!

交通事故などが起こった後では取り返しがつきません。

取り返しがつく「日中のひどい眠気」のうちに対処をしましょう!

 

11、睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

睡眠障害対処12の指針、11個目は「睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと」です。

寝付けない時にお酒で代用することが、昔は多かったと思います。

 

「睡眠薬は危ないから酒の方が安全」といった誤った認識が、このような睡眠薬代わりの酒を生んでいると思います。

 

睡眠薬の危険性はドラマなどで睡眠薬を飲ませて殺人といった内容で植え付けられたイメージだと思いますが、実は死に至るような危険性のある睡眠薬が使われていたのは100年以上前の話です。

現在の市販の睡眠導入剤や、処方箋の睡眠導入剤を大量に飲んだところで死に至ることは不可能ですので、ご安心くださいませ。

どちらかというと睡眠薬代わりの寝酒の方が身体にとって危険性が高いですので、寝酒を睡眠薬(睡眠導入剤)に変えた方がよっぽど健康的です。

 

睡眠薬を大量に飲んでも死ぬことはありません!

まず大前提で、睡眠薬(睡眠導入剤)を大量に服用したところで死に至ることはありませんのでご安心ください。

こういった可能性がある睡眠薬があったのは事実のようですが、もう100年以上も昔の話です。

 

現在の睡眠導入剤は、1日1錠処方のものを数十錠飲んだところで命の危険はありません。

処方箋も1度に4週分くらいが最大だと思いますので、安心です。

 

また、医師の方のブログで「睡眠導入剤数万錠を一度に飲んだらどうなるかわからないが、まずそんなに大量に飲むことが不可能」と書いてあるのを見たことがあります。

危険性としては、車を運転する寸前に服用などをしたら危ないと思いますが、寝る前に服用して何か危険が起こることは無いと思います。

 

どちらかと言えば、睡眠薬代わりに寝酒としてアルコールを毎日大量に摂取する方が危険性は高いと言えます。

 

寝酒は睡眠導入剤よりもはるかに危険

まず、アルコールを摂取すると寝つきは良くなります。

これは経験的にも分かる方が多いと思いますし、金曜日の夜の遅い時間の電車に乗ればそれが分かると思います。

 

アルコールの摂取は寝つきがよくなりますが、中途覚醒が多くなります。

「自分は途中で起きていないから大丈夫」という方も多いと思いますが、中途覚醒は覚えていないケースも多くありますので自分の記憶は当てになりません。

 

また、睡眠の質が悪くなることも特徴です。

覚醒の状態になりますので、睡眠の質が悪くなるのは何となくイメージがつくと思います。

 

睡眠時無呼吸症候群など、睡眠障害もこのようなアルコールの依存と併発して起こるケースも多くあります。

睡眠時無呼吸症候群とは?|睡眠時無呼吸症候群の症状・原因・対策
睡眠時無呼吸症候群とは?睡眠時無呼吸症候群の症状・原因・対策・治療方法などを睡眠健康指導士上級が解説。 睡眠時無呼吸症候群は別名SAS(サス)とも呼ばれ、睡眠障害の中でもメジャーな症状です。 ただ、交通事故や医療ミスなどで死亡事故に繋がる非常に危険な睡眠障害です。

 

特に、睡眠薬代わりの寝酒と睡眠時無呼吸症候群のセットはかなり多いと個人的には思います。

 

睡眠薬(睡眠導入剤)は医師の処方箋で

睡眠薬は安全と言っても、何をどうしたらいいのかわからないと思います。

こちらは、専門医の診察を受けて処方箋を出してもらいましょう。

症状に合わせた内容で、処方箋を出してもらえます。

 

精神科の睡眠外来や心療内科などで処方箋を出してもらえます。

かつては精神科にかかることはかなり心理的なハードルがあったと思いますが、内科や外科と同じです。

 

精神科の待合室と言っても、あばれている人や叫んでいる人がいる訳ではありませんので、至って普通の病院の待合室です。

むしろ落ち着ける音楽やインテリアなど工夫がされているところが多く、普通の内科や外科より過ごしやすい環境かもしれません。

 

個人的にはインフルエンザが流行っている時期に内科を受診する方が、精神科を受診するより怖いし敬遠したいところです(伝染が怖いです)

最近はメラトニン受容体に働きかける睡眠導入剤など、より自然の眠りに近い睡眠を導く為の睡眠導入剤もあります。

 

「精神科にかかったら終わり」などと思うよりも、早く受診して睡眠導入剤を処方してもらった方が断然健康的だと思います。

少なくとも、寝酒よりははるかにおすすめの対処方です。

もちろん、睡眠導入剤を推奨している訳ではなく普通に眠れるなら普通に眠った方がいいです。

 

自然な眠りに近いと言っても、自然に眠る方が睡眠の質もよいですので、睡眠導入剤が要らないならない方がいいです。

ただ、眠れずに過ごしたり寝酒で代用するなら睡眠導入剤を使った方がよっぽど健康的です。

 

まずは睡眠リズムを改善すべく、日中に光を浴びたり食事や運動などを取り入れたり、ブルーライトをカットするなど生活習慣の改善をしましょう。

それでも難しければ、専門医へ受診して睡眠導入剤を処方してもらいましょう。

 

12、睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

睡眠障害対処12の指針、12個目は「睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全」です。

「睡眠障害対処12の指針⑪睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと」でもご紹介しましたが、睡眠薬に対する誤解は未だ強いと思います。

 

実際には処方箋で出される睡眠薬で危険なことが起こるとは考えにくく、正しく使えば健康的に睡眠の改善に繋がります。

もちろん普通の睡眠の方がいいのは間違いないですが、無理に睡眠薬を拒んで寝酒などをするよりは睡眠薬を飲んで眠った方がよっぽど健康的です。

 

一定時刻に飲んで就寝すれば睡眠薬は安全

睡眠薬の誤解に一番影響を与えているのは、テレビドラマなどだと思います。

探偵もののドラマなどで、「睡眠薬を飲ませて殺害」といったシーンがあると思いますが、これは現代では不可能です。

大昔にそういったことが可能な睡眠薬もあったようですが、それは100年以上前の話です。

現在の処方箋の睡眠薬を、容量を大幅に超えて飲んだところで死に至るような危険性はありません。

 

むしろ寝酒で浅い睡眠で眠る方が、睡眠時無呼吸症候群などのリスクが上がります。

睡眠時無呼吸症候群は、イビキがうるさいおじさんがなるやつと軽視されがちですが命にかかわる病気です。

この場合は専門医の受診が必要です。

 

寝酒が多い人に睡眠時無呼吸症候群は多いとされていますので、こういった方はすぐに専門医の受診を強く勧めます。

ご自身の命だけでなく、日中の眠気から交通事故など無関係の周りの人と巻き込む可能性もありますので、少しでも寝酒で睡眠時無呼吸症候群の疑いがある人は即刻専門医を受診してください!

 

睡眠薬とアルコールの併用は禁止

睡眠薬が安全とは言え、よくない飲み方もあります。

用法容量を守ることは当然ですが、一番危険なのがアルコールとの併用です。

 

これは実は睡眠薬に限らずどの薬でも同じですが、アルコールの摂取によって薬の効き方が変わってしまいます。

寝酒が習慣化している人は睡眠薬を処方されていてもついついアルコールも摂取してしまいがちです。

 

とは言え、全くアルコールを摂取するなと言う話ではありません。

アルコールと一緒に睡眠薬の服用はNGというだけですので、たまにはアルコールも飲みつつ基本は睡眠薬を服用してしっかり眠るべきです。

 

睡眠薬の服用は眠る直前や30分前位となっている場合が多いと思います。

薬の効果が出るまで多少時間がかかりますが、それでも1時間などはかかりません。

 

睡眠薬の服用後は出歩かずに就寝しておきましょう!

 

睡眠薬はボケるという噂はウソ!

睡眠薬を処方しようとすると、特に年配の方は拒絶反応を示す方がいます。

睡眠薬はボケるから飲まない!ということのようですが、睡眠薬を飲んだらボケるという根拠は何もありません。

 

むしろ慢性的な不眠の方が圧倒的に危険です。

睡眠不足で身体に起こる不具合ならいくらでもあります。

日中の眠気が強く活動的に過ごせなければ、それこそボケます。

 

睡眠薬を飲んだらボケるという噂を信じて睡眠薬の服用を拒否し、不眠を続けるよりは睡眠薬を服用してしっかり眠った方がよっぽどぼけません。

根拠のない噂に振り回されず、適度に正しく睡眠薬を活用した方が健康的です。

 

ただ、当然ですが睡眠薬を服用した睡眠と通常の睡眠のどちらがいいかと言われれば、圧倒的に通常の睡眠の方がいいです。

睡眠薬の服用はあくまで補助的な役割で、睡眠薬の服用プラス生活習慣の改善で徐々に自然に眠れるようにしていき、最終的には睡眠薬が不要な睡眠習慣を身に付けることが理想です。

 

睡眠薬は一時的なサポートで睡眠を改善し、最終的には自然の眠りを導く。

これが理想的な睡眠障害対処の方法と言えます。

 

 

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睡眠の基礎知識
記事執筆者情報
この記事を書いた人
パーソナルトレーナー中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるパーソナルトレーニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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