仙腸関節性腰痛について解説します。
腰痛の原因は不明と言われることが多いですが、この仙腸関節性腰痛が腰痛の多くの原因であるとする考え方もあります。
仙腸関節というとあまり有名な関節ではないと思いますが、腰痛を考える上では非常に重要な関節です。
仙腸関節性腰痛とは?
仙腸関節性腰痛とは、長引く腰痛やぎっくり腰の原因となっていると思われる腰痛です。
産後などにも多い腰痛ですが、かなり多くの方が仙腸関節性腰痛を抱えていると思われます。
仙腸関節とは、仙腸関節と呼ばれる骨盤内の関節です。
腰痛というとかなり範囲が広いですが、この仙腸関節まで含めて腰と考えられます。
仙腸関節性腰痛はこの仙腸関節周囲に痛みが出る腰痛です。
仙腸関節とは、元々動かない関節である不動関節と言われていましたが、最近ではわずかに動くことがわかっています。
仙腸関節は体重が大きくかかる関節ですので、身体を支える役割があります。
仙腸関節性腰痛の症状
仙腸関節性腰痛の症状は、仙腸関節に痛みが出ることが特徴です。
仙腸関節とは、背骨とお尻の間あたりで腰骨沿いにあたります。
この仙腸関節に鋭い痛みやしみるような痛みや「もあっとするような痛み」など、何とも説明しにくい痛みが起こります。
また、仙腸関節性腰痛はぎっくり腰(急性腰痛症)の原因となります。
仙腸関節性腰痛の原因
仙腸関節性腰痛の原因は、仙腸関節のゆがみと言われています。
この仙腸関節のゆがみが起こる原因は、様々なものが考えられます。
仙腸関節は左右で異なる動きをしいますので、左右非対称な動きが続くと仙腸関節のゆがみが起こり、仙腸関節性腰痛の原因となります。
その為、左右非対称な姿勢の崩れや腰の怪我、膝や足首などの片足の怪我などが仙腸関節性腰痛の原因となります。
膝の怪我である 膝内側側副靭帯損傷や、膝半月板損傷の怪我、足首の怪我である足関節内反捻挫などの怪我の後に仙腸関節性腰痛となる場合があります。
また長時間座るデスクワークなども仙腸関節性腰痛の原因となります。
デスクワークでの座り姿勢は仙腸関節に負担がかかりますが、なかなか左右対称に負担がかかることはありません。
特に足を組んで長時間座っていると、仙腸関節性腰痛の原因となることもあります。
仙腸関節性腰痛の治療方法
仙腸関節性腰痛の治療方法は、仙腸関節のゆがみをとる方法と仙腸関節自体の負担を摂る方法があります。
仙腸関節のゆがみをとる方法とは、仙腸関節に付着する筋肉のストレッチやマッサージなどです。
仙腸関節には多くの筋肉が影響しています。
背中の筋肉である脊柱起立筋や広背筋・腰方形筋など、わき腹の筋肉である外腹斜筋や内腹斜筋など、太ももの筋肉であるハムストリングスなどがあります。
仙腸関節性腰痛の治療法としては、これらの筋肉のマッサージやストレッチが有効です。
また、仙腸関節には多くの靱帯が付着しています。
仙腸関節性腰痛ではこれらの靱帯に負担がかかっていますので、炎症も起こります。
その炎症をとることも仙腸関節性腰痛の治療に必要です。
ただ、仙腸関節に付着する靱帯の治療としては安静にすることです。
実際に仙腸関節性腰痛の治療をする場合は、仙腸関節に関わる筋肉のストレッチやマッサージが主となります。
仙腸関節性腰痛のストレッチ方法
仙腸関節性腰痛のストレッチ方法は、多くの筋肉に行う必要があります。
仙腸関節性腰痛の原因となる筋肉が多くありますので、まずどの筋肉が仙腸関節性腰痛の原因となっているかを見極める必要があります。
仙腸関節性腰痛のストレッチやリハビリは、身体の専門家であるパーソナルトレーナーや理学療法士などの指導のもと行うことがお勧めです。
特に、仙腸関節性腰痛の原因となる筋肉では梨状筋というお尻の筋肉が影響する場合があります。
この辺りを中心にストレッチを行うことが、仙腸関節性腰痛の改善につながります。
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