多くの日本人を悩ます腰痛について解説しています。
特に腰痛が起こる場所として職場があります。
仕事上の腰への負担やストレスなど様々な原因で、仕事中に腰痛が起こると考えられます。
その仕事で起こる腰痛を「職業性腰痛」と言います。
その職業性腰痛は大きく災害性腰痛と非災害性腰痛の2つに分けられます。
この災害性腰痛とは何かを解説していきます。
災害性腰痛であるか、非災害性腰痛であるかで労災認定などが変わっていきます。
災害性腰痛とは?
災害性腰痛とは、仕事中に起こる腰痛である職業性腰痛の1つです。
名前だけ聞くと震災などで起こる腰痛のように聞こえますが、災害性腰痛と震災は全く関係ありません。
職業性腰痛とは、仕事が原因で起こる腰痛です。
日本全国で腰痛患者は2800万人いるとも言われ、すさまじい人数の方が腰痛に悩まされています。
その腰痛患者の多くは、仕事中に腰に負担がかかって腰痛になっていると思います。
その為、職業性腰痛は非常に多いと考えられます。
この職業性腰痛は大きく2つに分類されます。
それがこの災害性腰痛と非災害性腰痛です。
名前の通り、災害性腰痛か災害性腰痛ではないかの区別ですので、災害性腰痛が何かが重要なこところです。
災害性腰痛と非災害性腰痛の区別
災害性腰痛とは、職業性腰痛の中で突発的な事故で起こる腰痛のことです。
その為、業務上疾病の1つと言えます。
厚生労働省の資料によると、災害性腰痛とは仕事中の突発的な出来事によって腰に負担がかかって起こる腰痛と記載されています。
厚生労働省の資料の例では、「2人で重いものを持った際にもう1人が転倒して腰に過度な負担がかかった」「持ち上げる重量物が予想に反して重くて突発的な力が腰に加わって腰痛になった」などが紹介されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002shqg-att/2r9852000002shvs.pdf
腰痛には種類や症状が多いですが、これらの例は急性腰痛症に当たります。
急性腰痛症の代表例がぎっくり腰です。
つまり、突然腰に痛みが出るような事故的な腰痛が災害性腰痛に含まれます。
その反対に、非災害性腰痛は普段通りの仕事をしていて起こる腰痛です。
長時間のデスクワークの影響で腰痛になる方が非常に多いですが、これは毎日少しずつ腰に負担がかかり続け、ある日腰痛になるというものです。
この非災害性腰痛は、慢性腰痛症である場合が多いです。
腰痛症の症状で分ければ、ほとんどの場合は急性腰痛症が災害性腰痛、慢性腰痛症が非災害性腰痛と分類できそうです。
災害性腰痛であれば労災認定が下りる?
この災害性腰痛か非災害性腰痛が特に重要になるのが労災認定です。
基本的には災害性腰痛は労災認定されますが、非災害性腰痛は労災認定されないケースが多いです。
これは100%ではないので、非災害性腰痛でも労災認定されるケースもありますが数は少ないようです。
職業性腰痛の大半は非災害性腰痛であると推測できます。
長時間のデスクワークなど、同じ姿勢で居続ける仕事が多くなっていますので、それに伴って慢性腰痛症は非常に多くなっています。
非災害性腰痛でも労災認定されるケースは、この長時間のデスクワークで起こる腰痛ではなく工事現場などの無理な体勢で長時間労働を強いられて起こった腰痛や、悪化した腰痛で労災認定されるようです。
つまり、多くの方の腰痛は労災認定されない可能性が高いと言えます。
災害性腰痛の原因
災害性腰痛の原因としては、急激な腰への負担が考えられます。
つまり、災害性腰痛の原因はほぼイコール急性腰痛症の原因と考えられます。
急性腰痛症の原因は、急激にかかる腰への負担です。
重たいものを持つ、急激に腰を捻るなどの動作で急性腰痛症は起こります。
人によってはくしゃみなどで急性腰痛症を発症することもあります。
ただ、急性腰痛症であってもその前に腰に負担がかかり続けた後に、急に腰に強い負担がかかって腰痛を発症することが多いと考えられています。
腰痛の原因の85%以上は原因不明とも言われ、はっきりしていないことが多いです。
それでも経験則では負担がかかり続けた上に強い衝撃でとどめを刺すようにして、災害性腰痛が起こると考えられます。
災害性腰痛であれば労災申請を
災害性腰痛はいわば事故のようなものですので、予防策はあっても100%防げるものではありません。
ただ災害性腰痛であれば労災認定される可能性が高いですので、万が一災害性腰痛になってしまったら労災申請の手続きをしましょう。
そして困るのが、非災害性腰痛です。
多くの方の腰痛は職業性腰痛の非災害性腰痛です。
その為、労災など補償がされませんので自力で非災害性腰痛から身を守る対策が必要です。
非災害性腰痛の多くは慢性腰痛症ですので、日々の身体への負担を減らすことが必要です。
デスクワークなど長時間同じ姿勢でいることをやめれば、慢性腰痛症の対策になりますがそれでは仕事が出来ません。
仕事をしながら非災害性腰痛を対策するには、長時間のデスクワークで起こる影響を取り除く必要があります。
長時間のデスクワークは様々な影響が身体に起こりますが、簡単に言えば柔軟性低下と筋力低下です。
この影響で姿勢が崩れ、動きが悪くなって腰に過度な負担がかかり続けます。
その結果腰痛になりますので、この筋力不足と柔軟性を改善する必要があります。
その為には弱化した筋肉のトレーニングや、硬くなった筋肉のストレッチなどが有効です。
パーソナルトレーニングではこのような腰痛改善ストレッチやトレーニングを行えます。
労災認定されないような非災害性腰痛でお困りの方は、ぜひパーソナルトレーニングでの自前の対策をお勧めします!
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