多くの方が悩まされる腰痛について解説しております。
こちらのページでは、右側だけの腰痛が起こる原因や対策方法についてみていきます。
腰痛とは腰の痛みの総称ですので、片側だけに症状が出るものも含まれます。
この片側だけの腰痛は単純に姿勢がゆがんで筋肉のバランスが崩れているだけの可能性もありますが、内臓疾患が潜んでいる可能性もあります。
内臓の病気があれば、早期発見・早期治療が重要です。
また、姿勢のゆがみにしても痺れがある場合は腰椎椎間板ヘルニアや仙腸関節性腰痛などの可能性があります。
右側だけに腰痛が起こる原因とは?
右側だけに腰痛が起こる原因は、様々なことが考えられます。
そもそも腰痛の原因は85%が原因不明とも言われ、解明されていないことが多いです。
それでも、完全には解明されていなくてもある程度の予測はできます。
そしてある程度腰痛の原因が予測出来れば、腰痛改善は可能です。
ただ、右側だけに腰痛が起こる場合は腰の問題ではなく内臓疾患や女性特有の病気の可能性もあるので注意が必要です。
右側だけに腰痛が起こる原因①「姿勢のゆがみ」
右側だけに腰痛が起こる原因としてまず考えられるのが、姿勢のゆがみです。
人間は左右対称なようで左右対称ではありません。
内臓の位置も左右で異なり、普段腕や足を使う比率も左右で異なります。
利き手・利き足なども考えれば、左右で同じ状態になっている人間はまずいません。
その為、「腰」と言っても腰の筋肉の状態は左右で大きく異なります。
腰の筋肉の柔軟性や筋力が左右で異なれば、負担のかかり方も左右で異なります。
また、腰は下半身の影響も大きく受けます。
大きな筋肉で多く存在する股関節や、怪我の多い膝や足首などが左右で異なり、片側の腰だけに大きな負担がかかることは良くあります。
このような筋肉のアンバランス、つまり姿勢のゆがみで右側だけに腰痛の症状が出ることが原因として考えられます。
これが一番単純な理由ですが、実際にはこの姿勢のゆがみが右側だけに腰痛の症状が出る原因と言えそうです。
右側だけに腰痛が起こる原因②「腰椎椎間板ヘルニア」
右側だけに腰痛の症状が出る場合、その腰痛の症状に痺れが含まれている場合は腰椎椎間板ヘルニアの可能性が考えられます。
腰椎椎間板ヘルニアとは、腰の背骨である腰椎で起こる腰痛です。
腰椎は5つありますが、腰椎と腰椎の間には椎間板というクッション材の役割を担う組織があります。
この椎間板に過度な負担がかかり続けると、椎間板が押しつぶされて中身が飛び出してきます。
この飛び出した椎間板が神経や血管を圧迫すると足の痺れが起こります。
これが、腰椎椎間板ヘルニアのメカニズムです。
その為、腰椎椎間板ヘルニアは椎間板がどのように飛び出すかで症状は変わります。
椎間板が右側だけに飛び出し、右側の神経だけ圧迫すれば痺れや痛みの症状も右側だけに出ます。
もし痺れが出るような症状があれば、この腰椎椎間板ヘルニアが右側だけに腰痛が出る原因かもしれません。
右側だけに腰痛が起こる原因③「仙腸関節性腰痛」
右側だけに腰痛が出る原因としては、仙腸関節性腰痛も考えられます。
仙腸関節性腰痛とは、骨盤の中にある仙腸関節が原因の腰痛です。
仙腸関節性腰痛はまだ分かっていないことも多く、仙腸関節についての研究が進むと腰痛の原因解明も進むと言われています。
その仙腸関節のゆがみも左右で起こります。
仙腸関節が右側にゆがめば、腰痛の症状は右側だけに出る場合があります。
仙腸関節性腰痛も足の痺れなどを伴うことがあり、足の痺れがある腰痛の症状が右側だけに出る場合では、この仙腸関節性腰痛の可能性があります。
右側だけに腰痛が起こる原因④「内臓疾患」
右側だけに腰痛が出る原因として、注意が必要なのがこの内臓疾患が原因の腰痛です。
これを腰痛と分類していいかわかりませんが、腰痛は内臓に問題がある場合にも起こります。
腰の筋肉などが原因だと勝手に決めつけると、この内臓疾患を見逃してしまいます。
そもそも痛みとは身体からの危険信号です。
内臓からの危険信号を無視せず、しっかりと対処をする必要があります。
内臓疾患と言っても幅が広すぎますが、右側だけに腰痛の症状が出る場合に考えられる内臓疾患としては次のようなものがあります。
・肝臓の病気
・膵臓の病気
・上行結腸の病気
・盲腸(急性虫垂炎)
・遊走腎
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、症状が出にくいのが特徴です。
そのわずかな症状の一つが腰痛で右側だけに症状が出やすいと言われています。
また虫垂炎は右下腹部に痛みが出やすいですが、右腰に出る場合もあります。
遊走腎は膵臓が下垂してしまう病気ですが、右側に起こりやすいと言われています。
ただこれらはあくまで可能性として考えられるというレベルです。
それでも万が一という可能性は知っておくべきだと思います。
右側だけに腰痛が起こる原因⑤「女性特有の病気」
また、女性が右側だけに腰痛の症状が出る場合は女性特有の産婦人科系の病気が隠れていることがあります。
子宮や卵巣の病気は腰に近いために腰痛の症状が出る場合があります。
子宮の病気であれば、子宮筋腫や子宮内膜症などの可能性が考えられます。
卵巣の病気であれば、卵巣嚢腫や卵巣がんなどがありえます。
ただこれもあくまで可能性があるレベルの話です。
それでも万が一このような病気があれば、早期発見・早期治療が出来るに越したことはありません。
内臓疾患や女性特有の病気が原因か筋肉のバランスが原因かチェックする方法
内臓疾患や女性特有の病気が腰痛の原因か、それとも姿勢など身体のゆがみが腰痛の原因かでだいぶ話が変わってきます。
では、これを見極める方法はあるのでしょうか?
完全にわかる訳ではありませんが、判別方法があります。
姿勢由来の腰痛であれば筋肉に過度な負担がかかっていますので、この負担がかからない姿勢にすれば痛みは減ります。
横向きやうつ伏せ、仰向けなど何らかの体勢で腰痛の症状が軽減すれば姿勢が原因の腰痛である可能性が高いです。
逆にどんな体勢でも関係なく腰痛の症状がある場合は内臓疾患や女性特有の病気が原因である可能性が高いです。
ただこれは完璧に判別できる方法ではないので、心配な場合は一度内科や産婦人科の病院で検査を受けた方が安心です。
女性で右側だけに腰痛が続く場合は、まずは産婦人科の病院で検査が安心
このように右側だけに腰痛の症状が出る場合は、多くの原因が考えられます。
多くは姿勢など身体のゆがみが原因と考えられますが、稀に重大な病気のサインであることもあります。
特に女性の場合は、右側だけの腰痛の症状が長期間続くようであれば一度産婦人科の病院で検査を受けた方が安心です。
どのような腰痛の原因であっても同じですが、まずは自分の腰痛がどのようなものか知ることが重要です。
自分の腰痛について詳しく知ることで、適切な対処方法が見つかり腰痛改善に繋がります。
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