腰痛の種類別リハビリ方法解説

腰痛とは? 腰痛のリハビリ

多くの方が悩まされる腰痛について解説していきます。

腰痛については85%が原因不明と言われることもあり、様々な情報が溢れています。

 

様々な腰痛改善法が巷に溢れ、腰痛に苦しんでいる方が非常に多いことから、やはり腰痛については分かっていないことも多いように感じます。

ここでは腰痛について、運動指導の専門家であるパーソナルトレーナーの視点から解説させて頂きます。

 

腰痛と一言で言っても、その症状は様々です。

腰椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板症といった名前のついているものから、筋筋膜性腰痛のようなはっきりしないもの、ぎっくり腰のような急性で起こるもの、腰椎分離症など中高生に多いものなど腰痛の種類は様々です。

 

まずは腰痛とは何か?そして自分の腰痛はどのような症状や種類なのかを知ることが、腰痛改善の第一歩です。

こちらのページが、その腰痛改善の第一歩となれば幸いです。

 

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腰痛とは?

腰痛とは?

腰痛とは、腰の痛みの総称です。

その為、腰痛は1つの怪我や症状というものではなく様々な症状の総称になります。

 

腰痛の定義の範囲が広いため、腰痛に様々な種類があります。

そして腰痛の種類の分類方法も様々です。

 

下記の腰痛の種類とは?で解説していますが、腰痛の種類が多いので腰痛の原因も改善方法もその種類によって異なります。

その為、まずは「自分の腰痛とはどのようなものか?どのような症状か?」ということが分からなければ根本的な腰痛改善は見込めません。

 

ネットでは多くの腰痛に関する情報が出回っています。

「○○だけで簡単腰痛改善」というものもありますが、それは腰痛の原因を考えれば現実的でないことは明らかです。

 

ただ、100%間違っているとも言い切れないのもまた事実です。

腰痛に関してはまだ分かっていないことが多く、腰痛の85%以上が原因不明とも言われています。

この腰痛の原因がはっきりしないことも腰痛に悩む方が多い理由の1つだと思います。

 

腰痛に悩む方は非常に多く、腰痛の患者数は全国で約2,800万人とも言われています。

 

また、日本人の身体の不調を訴えるランキングでは男性の1位が腰痛と言われています。

女性でも2位が腰痛ですので、腰痛に悩む方は非常に多いと言えます。

ちなみに、男性の2位が肩こりで女性の1位が肩こりと言われています。

つまり、日本人が悩む身体の不調はこの腰痛と肩こりが非常に多いと言えます。

 

肩こりに関しても原因が様々あり、原因も全て解明できているようなものではありません。

そういった意味でも、腰痛と肩こりは非常に似た身体の不調と言えそうです。

 

これだけ多くの方が悩まされている腰痛ですが、「腰痛とはいったい何なのか?」がはっきりすれば、より効果的な腰痛改善が出来るようになると思います。

ただ、現在の腰痛の原因が85%以上も不明な状態でも腰痛改善は十分可能です。

こちらのページで腰痛に関する情報を載せていますので、ご自身の腰痛の種類や症状にあった対策方法、合った専門家への依頼をお勧めします。

 

腰痛の種類

腰痛の種類は、腰痛の分類方法も含めて様々です。

ここでは、疾患名や通称など呼び名がある腰痛をまとめてご紹介します。

 

腰痛は種類が多いですので、対処方法も異なります。

種類や症状を把握することで、どこで腰痛を改善すればいいかが分かります。

 

腰痛の症状・原因で分類する腰痛の種類

・腰椎椎間板ヘルニア

腰痛の中では、この腰椎椎間板ヘルニアが最も有名と言っていいかもしれません。

正確には腰痛の種類という表現は適切ではないかもしれませんが、有名ですのでこちらで解説させて頂きます。

 

・腰椎椎間板症

腰椎椎間板ヘルニアの手前の症状というべき状態が、この腰椎椎間板症です。

スポーツ選手にも多い怪我です。

 

・ぎっくり腰(急性腰痛症)

ぎっくり腰は通称ですが、多くの方が経験したことのある腰痛だと思います。

海外では「魔女の一撃」と呼ばれる、突然起こる腰痛です。

スポーツ選手にも多い怪我で、リオ五輪で体操の内村航平選手がぎっくり腰の怪我を負ったことで有名です。

 

・腰椎分離症

運動をしている中高生に多い腰痛ですが、高齢者にも多く起こる腰痛です。

成長期に起こりやすい怪我ですが、その影響が大人になってから出る場合があります。

原因としては、オーバーユース(使い過ぎ)であることが多いです。

 

・腰椎すべり症

こちらも運動をしている中高生に多い腰痛です。

同じく高齢者にも多く起こる腰痛です。

腰椎分離症と腰椎すべり症は合併して起こる場合もあります。

 

・筋筋膜性腰痛症

主にスポーツ中に起こる、腰の筋肉や筋膜の損傷で起こる腰痛です。

どこの筋肉の損傷と決められた名前ではないので、定義が広く多くの腰痛に当てはまる名称です。

 

・仙腸関節性腰痛

多くの腰痛の原因が、この仙腸関節にあるとするデータもあり、注目される部分です。

仙腸関節とは、骨盤内の関節で昔は動かない関節と言われていましたが、最近ではわずかに動くと言われています。

仙腸関節に関しては分かっていないことがまだ多く、仙腸関節の研究が進めば腰痛に関する研究も進むと思われます。

 

・腰椎圧迫骨折(第一腰椎圧迫骨折)

腰椎圧迫骨折は、強い衝撃で起こるので慢性腰痛とは異なります。

ただ、高齢者の場合は知らぬ間に腰椎圧迫骨折が起こっている場合もあります。

腰椎圧迫骨折は足の痺れなどの症状が出ることもあり、腰椎椎間板ヘルニアなどと症状がに似る部分があります。

 

腰痛の治るまでの期間で分類する腰痛の種類

慢性腰痛症

主に3か月以上の長期間続く腰痛を指して慢性腰痛と言います。

代表的な慢性腰痛が、上記の筋筋膜性腰痛症です。

 

急性腰痛症

急激に強い負荷が腰にかかり起こる腰痛です。

急性腰痛症は、治るまでの期間が4週間未満の腰痛を指して使われます。

代表的な急性腰痛が、上記のぎっくり腰です。

 

腰痛の症状が出る場所で分類する腰痛の種類

腰痛の症状が出る場所で分類する腰痛の種類もありますが、こちらは特に名前がある訳ではありません。

 

ただ、左側だけの腰痛・右側だけの腰痛は内臓の病気や産婦人科系の病気のサインである可能性もあり、注意が必要です。

 

左側だけ腰痛の症状が出る腰痛

左側だけに腰痛の症状が出る場合は、身体のゆがみが原因であることが多いです。

ただ、腎臓や膵臓の病気や、女性の場合は子宮や卵巣の病気である可能性もあります。

 

右側だけ腰痛の症状が出る腰痛

右側だけに腰痛が出る原因も。姿勢のゆがみなど身体のバランスが崩れていることが多いです。

ただ、肝臓や膵臓などの内臓疾患の可能性や女性特有の病気である子宮や卵巣の病気の可能性もあり得ます。

 

腰痛の症状が出る動きで分類する腰痛の種類

・屈曲型腰痛

前屈みになった時に起こる腰痛です。

靴下を履くときに腰が痛い場合は、この屈曲型腰痛である可能性が高いです。

 

伸展型腰痛

腰を反らしたときに起こる腰痛です。

高いものをとる時に腰が痛い、洗濯物を干すときに腰が痛いなどの場合は伸展型腰痛の可能性が高いです。

 

回旋型腰痛

身体を捻った時に起こる腰痛です。

回旋型腰痛は、回旋動作の多い野球やテニスなどのスポーツで多く見られます。

 

腰痛の原因が分かっているかで分類する腰痛の種類

腰痛は原因がはっきりしないものが多く、それが腰痛改善を妨げている1つの理由です。

 

その腰痛の原因が分かっているかで分類する腰痛の種類もあります。

 

非特異的腰痛

非特異的腰痛とは、腰痛の原因がレントゲン検査などではっきり分からない腰痛のことを言います。

 

・特異的腰痛

特異的腰痛とは、非特異的腰痛とは逆にレントゲン診断などではっきりと腰痛の原因が分かるものをいいます。

 

腰痛に近い症状が出る怪我や病気

腰痛はその定義が広いため、似たような症状のものがたくさんあります。

その為、何が腰痛でこれは腰痛とは違うの?という疑問や誤解を招くものがあります。

 

ここでは、腰痛と似たような症状を伴う怪我や病気をご紹介します。

 

・坐骨神経痛

坐骨神経痛とは、腰から膝あたりまで繋がる坐骨神経が圧迫されたり刺激されたりすることで起こる痛みや痺れです。

坐骨神経痛は腰痛を伴って発症することが多いので、腰痛と坐骨神経痛は違いがよくわからないものです。

坐骨神経痛はお尻周りにも症状が出ますが、腰ではなく足や太もも、ふくらはぎなどに出ることが多いです。

 

・梨状筋症候群

梨状筋症候群は坐骨神経痛の原因の95%を占めるとも言われ、大きな関係があります。

梨状筋症候群は腰に症状は出ないので腰痛とは言えませんが、足の痺れや痛みが出るなどの症状が腰椎椎間板ヘルニアなどと似ているので、同じような症状として扱われることが多いです。

 

仕事中に起こる腰痛

職業性腰痛とは、仕事中に起こる腰痛のことです。

仕事中に起こる腰痛ですので当然労災認定が下りそうですが、大半の職業性腰痛では労災認定が下りません。

 

職業性腰痛は大きく2つに分けられ、災害性腰痛と非災害性腰痛があります。

 

災害性腰痛とは、仕事中の突発的な事故で起こる腰痛ですので労災認定が下ります。

 

非災害性腰痛とは、それ以外の通常業務で負担がかかったことで起こる腰痛です。

長時間のデスクワークなど今腰痛の原因として多いと思われる腰痛は、非災害性腰痛となるので労災認定が下りません。

 

一見不条理なように見えますが、現実問題として腰痛患者数が全国に2,800万人います。

そのほとんどが労災認定されていたら、国も行政も会社も成り立ちません。

その為、自分の力で職業性腰痛から身を守る対策が必要と言えます。

 

ただ、自力ではなく専門家の力を借りながら対策をすれば腰痛は改善できます。

下記の「腰痛改善はまずどこに行けばいい?」で腰痛の症状ごとの専門家をご紹介していますので参考にしてください。

 

腰痛の症状

腰痛には多くの種類がありますので、腰痛の症状もそれに合わせて多くなります。

腰痛の症状は一言で言えば「腰の痛み」です。

 

ただ痛みの種類も痛みの出る範囲も、腰痛の症状や原因によって異なります。

そもそも腰がどこからどこまでかがはっきりしていませんので、自分では腰痛と思っていないものも腰痛である場合があります。

 

腰痛の痛みの種類

腰痛の痛み方には種類が色々あります。

最も多いと考えられる腰痛の痛み方は「重い」「だるい」「違和感」などの症状です。

 

いわゆる「鈍痛」に分類される症状と言えます。

この鈍痛の症状が出る腰痛は、主に慢性腰痛症という治るまでの期間が長い腰痛で起こります。

 

痛いという程痛くない場合もありますが、違和感や重さが長期間続くので非常に嫌な症状です。

この鈍痛も急に症状が悪化する場合もありますので、痛みが強くなくても早めに対策を施した方が安心です。

 

この鈍痛の対極の症状が、刺すような鋭い痛みです。

「ピキッ」「ズキッ」というような強い痛みが出る症状が、これにあたります。

これは急性腰痛症に多い症状で、痛みが強いですが治るまでの期間は比較的短いと言えます。

 

このような腰痛では動かなければ症状が出ませんが、動くと症状が出るという場合が多いです。

刺すような鋭い痛みが出る典型的な例が、ぎっくり腰と呼ばれる症状です。

 

ぎっくり腰では、腰椎の靱帯などが損傷していると考えられ炎症が強く出ます。

その結果強い痛みが出ますが、炎症が収まれば症状は治まります。

 

ただ、急性腰痛症でかばっているうちに他の問題が起こり、そのまま慢性腰痛症に発展することもあります。

最初は刺すような鋭い痛みが、徐々に重だるい鈍痛に代わっていくと場合はこの急性腰痛症が慢性腰痛症に発展した状態と言えます。

 

また、特に注意が必要な症状が「痺れ」です。

腰痛には痺れを伴う症状があります。

この痺れは、背骨の神経や血管が圧迫されることで起こります。

痺れは腰ではなく、足の痺れが出ます。

 

足に痺れが出る理由としては、腰の背骨に足に繋がる神経が存在しているからです。

腰で足に繋がる神経が圧迫されれば、その症状は腰ではなく足に出ます。

この痺れはひどくなれば下肢の障害にも繋がりますので、極めて注意が必要な腰痛と言えます。

 

交通事故などで下半身不随などになる場合は、この神経が損傷したことで起こります。

痺れが出る状態はその神経損傷のかなり弱い状態と言えますので、足の痺れの症状は危険を示すサインと言えます。

 

足の痺れが症状として出る腰痛は、腰椎椎間板ヘルニアが有名です。

腰椎椎間板ヘルニアは、背骨と背骨の間にありクッションの役割を担う椎間板に問題が起こる腰痛です。

 

椎間板に過度な負担がかかり続けると、椎間板が押し出されてしまいます。

この押し出された椎間板が背骨の神経を圧迫することで、足の痺れの症状が出ます。

 

これと似た症状で、梨状筋症候群というものがあります。

梨状筋症候群では、背骨ではなくお尻の筋肉である梨状筋で神経を圧迫します。

 

どちらにしろ神経が圧迫されるので症状は似ていますが、筋肉の問題の梨状筋症候群と背骨の中の問題である腰椎椎間板ヘルニアでは深刻度が違います。

 

梨状筋症候群であれば、ストレッチやマッサージ、トレーニングなどでその場である程度の症状改善が可能です。

整形外科などの病院で腰椎椎間板ヘルニアと診断されたものの、実は症状の似ている梨状筋症候群という場合もよくあります。

 

腰痛の種類・症状のセルフチェック方法

腰痛の種類や症状のセルフチェック方法としては、痛みの出る場所や痛みの出るタイミング・痛みが出たきっかけなどで分類可能です。

1つずつ腰痛の種類や症状のセルフチェック方法を見ていきましょう。

 

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント①痛みの出る場所

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント1つ目は「痛みの出る場所」です。

 

「腰」と言っても、どこからどこまでが腰かというのは、専門家によっても分かれるくらいですので、特に医学的な知識がない方では明確には分かりません。

 

その為、腰のどの部分が痛いかというのは腰痛の種類や症状をチェックする上で重要なポイントです。

 

腰のかなり下の方でお尻に近い辺りが痛い、むしろほぼお尻かもしれないという場合は仙腸関節性腰痛が疑われます。

 

仙腸関節とは、腰の最も下部にある骨盤に繋がるところです。

この仙腸関節性腰痛が腰痛の原因の大半を占めるとの見解もあり、腰痛の原因解明で注目されているところです。

 

この仙腸関節性腰痛の痛みの種類は説明が難しい痛みであることが多いです。

 

「モアッとする」「しみる感じ」「ぬおーんって感じ」「気持ち悪い痛さ」「痛いっていう感じじゃないけど痛い」

など、これら全てパーソナルトレーニングの現場で実際に言われたことがある感想ですが、何とも説明が難しい痛みです。

 

この仙腸関節性腰痛は休んでも治るものではありません。

 

このお尻周りやかなり下部の痛みがあり、上記のような感じの痛みがある場合は骨盤周囲の筋肉のバランスを改善する必要があります。

この仙腸関節性腰痛には、パーソナルトレーニングが最もお勧めです。

 

また、左側だけ腰が痛い、右側だけ腰が痛いという場合もあります。

この場合は、筋肉のバランスが左右でかなり崩れていて起こる場合もありますが、内臓に問題がある場合もあります。

 

内臓に問題がある場合は、筋肉のバランスを改善しても根本的な解消が難しく、腰痛が内臓の異常を知らせるサインである可能性があります。

 

片側だけ腰が痛い場合は、一度内科を受診して検査をすることが最も安全です。

特に内臓に問題がなければ、そのあとにパーソナルトレーニングで治療などを行えば改善出来ますしそれが最も安心な腰痛改善の流れです。

 

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント②腰の痛みの出るタイミング

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント2番目は、腰の痛みが出るタイミングです。

どの場面で痛みが出るか、どのような動きで痛みが出るか、常に腰が痛いかなどで判別する方法です。

 

特定の動きで腰が痛いという場合もよくあります。

捻ると痛い、前屈みだと痛いなどの場合があります。

 

腰痛の分類方法としては、前屈みで痛い場合を屈曲型腰痛、腰を反らせて痛い場合を伸展型腰痛などと分類します。

ただ、それが分かっても腰痛を抱える本人はどうしようもありません。

 

このような特定の動作で痛みが出る場合は、動きの癖や筋肉のバランスの崩れが原因で腰痛を引き起こしている場合が多いです。

 

その場合は、パーソナルトレーニングや治療で腰痛改善が見込めます。

また、常に腰が痛い場合は慢性腰痛症である場合と内臓などの問題である場合の両方が考えられます。

 

この場合は、まずは内科を受診して特に問題がなければパーソナルトレーニングや治療を行い腰痛改善することをお勧めします。

また、女性の場合は産婦人科の受診も必要な場合がありますので、産婦人科の受診もしておくと安心です。

 

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント③痛みが出たきっかけ

腰痛の種類や症状のセルフチェックポイント3つ目は、痛みが出たきっかけです。

これで、ある程度腰痛の治る期間が分類できます。

はっきりと腰が痛くなったきっかけがわかる場合は、急性腰痛症であることが多いです。

 

重いものを持ち上げた瞬間から痛みが出始めた、急に身体を捻った瞬間から腰が痛くなった、咳をし過ぎた後から腰が痛いなどという場合は急性腰痛症が疑われます。

 

急性腰痛症とは、腰痛の治る期間が4週間未満の腰痛を指して言います。

急性腰痛症の代表格がぎっくり腰です。

 

急性腰痛症は痛みが強いですが、炎症が収まれば改善することが多く安静にしておけば治ることも多いです。

この場合は運動をして治すものではありません。

 

痛みが激しい場合は一度病院を受診した方がいいですが、そこまで激しくなければ整骨院や鍼灸院などでの治療をお勧めします。

 

また、急性腰痛症とは反対の慢性腰痛症である場合は放っておいても治らないことが多いです。

 

急性腰痛症の場合は、腰が痛くなり始めたきっかけがはっきりしない場合が多いです。

何となく最近腰が痛い、仕事が変わって座っている時間が長くなってから腰が痛いような気がするなど曖昧です。

 

また、腰の痛みも最初は小さかったものの徐々に悪化してきたということが多いです。

慢性腰痛症とは、腰痛の治る期間が3か月以上のものを指して言います。

 

慢性腰痛に対しては運動療法が有効との発表もあり、慢性腰痛症の根本的な解決にはパーソナルトレーニングがお勧めです。

 

腰痛はスポーツにも多く起こる怪我の1つ

腰痛というと、高齢者が身体の衰えで起こる身体の不調というイメージを持つ方もいると思います。

ところが、腰痛は若い人でも非常に多い症状です。

 

また、スポーツ中に起こる痛みでも腰痛は多いですので、筋力があって活発に運動している人でも腰痛は起こります。

これも腰痛の種類によりますが、腰椎分離症や腰椎すべり症などはスポーツ中に多い腰痛の代表例です。

 

しかもこれらの腰痛は、スポーツを激しくやっている中学生や高校生に多い腰痛です。

腰痛は高齢者や運動不足の人だけに起こるものではなく、多くの人が悩む症状と言えます。

 

スポーツ中に起こる腰痛では、身体の使い方や部分的な筋力不足・柔軟性不足が原因であることが多いです。

その為、まだ身体がしっかり出来ていない中学生や高校生が非常にスキルの高いことをすると諸刃の剣で痛めやすいと言えます。

 

これは個人的な見解ですが、中学生で腰椎分離症や腰椎すべり症を訴える子は大体競技レベルが高いです。

自分の高いスキルを操れるほどの筋力や柔軟性を持ち合わせていなかった、という状態とも言えると思います。

 

ただこのような腰痛はアマチュアスポーツだけの話ではありません。

プロのスポーツ選手、しかもトッププロも腰痛を抱えながらプレーを続けている場合が多いです。

トッププロでも、自分のスキルに身体が追いついていないという場合もあると思いますが、過去の怪我やスポーツ歴の長さも原因の一つだと思います。

中には、先ほどのような形で中学生くらいから腰痛を抱えながらプレーを続けてプロにまでなったということも多いと思います。

 

慢性腰痛症を抱えている場合はあまり公表されませんが、腰痛で欠場などの場合はニュースなります。

 

腰痛の原因は85%以上が不明?

腰痛の原因は85%以上が不明とするデータもあります。

 

その為、はっきりしたことがわかっていないというのが現状です。

ただ、パーソナルトレーナーの現場では腰痛はかなり高い確率で改善しています。

 

腰痛の原因は、先ほどの挙げた腰痛の種類によっても異なります。

レントゲンやMRI検査ではっきりわかるような背骨の損傷などがある腰痛は、原因がはっきりわかる腰痛です。

その場合は、医師の診断の元治療が必要です。

 

腰痛の診断ついては、日本整形外科学会ホームページではこのように解説されています。

いろいろな原因があり、また病態により治療法が異なるため、正確な診断が重要です。必要に応じてX線(レントゲン)検査、MRI検査、骨シンチ、筋電図検査、血液・尿検査などを行います。

特に安静にしていても痛みが軽くならない、しだいに悪化する、発熱している、下肢がしびれたり力が入らない、尿漏れがするなどの症状を伴っている場合は、放置したり自分で管理することは禁物で、すみやかに整形外科を受診されることをお願いします。

日本整形外科学会
日本整形外科学会のホームページです。

日本整形外科学会ホームページ「腰痛」より抜粋

 

レントゲンの診断やMRI検査でもはっきりわからないような腰痛は、トレーニングやストレッチを行うことで改善するケースが非常に多いです。

これは、姿勢や動きの改善により起こると思われます。

 

つまり、腰痛の原因としては姿勢不良や動きの癖などが大きく関わっていると言えます。

 

腰痛の原因と考えられるもの

今現在腰痛の原因と考えられているものには、次のようなものがあります。

 

・背骨が原因で起こる腰痛

・腰回りの筋肉が原因で起こる腰痛

・ストレスが原因の腰痛

・内臓疾患が原因の腰痛

・姿勢のゆがみが原因の腰痛

・骨盤のゆがみが原因の腰痛

・女性の病気が原因の腰痛

 

背骨が原因の腰痛は、原因がはっきり分かっている腰痛です。

背骨の骨折などを伴う腰椎圧迫骨折などがこれにあたります。

 

腰回りの筋肉が原因の腰痛は、筋肉に過度な負担がかかって起こる腰痛です。

筋筋膜性腰痛症などが、この筋肉が原因の腰痛です。

 

ストレスが原因の腰痛は、原因がはっきりしない腰痛の典型的な例です。

このストレスが原因の腰痛の仮説はあります。

ストレスがかかると、脳内に様々な影響が出ます。

その中で、鎮痛物質を司る側坐核という脳の部位の働きが低下することが実験結果で分かっています。

 

この側坐核の働きが低下し、鎮痛物質の分泌が低下することで腰痛の症状が出やすくなるというのが、現在考えられているストレスで腰痛が起こる理由です。

 

内臓疾患が原因の腰痛は、腰の筋肉や骨などには問題がなく、内臓の病気が腰痛の症状を生んでいるものです。

これは女性特有の病気でも同じです。

 

内臓の病気では、はっきりと症状が出ないものも多く変わって腰痛や肩こりなどの症状が出ることがあります。

腰痛の症状が出る内臓の病気としては、膵臓・十二指腸・腸・膵臓・脾臓・肝臓など様々な臓器の病気が考えられます。

 

また、女性特有の産婦人科系の病気では、子宮や卵巣などの病気が考えられます。

このような内臓疾患が原因の腰痛では、ストレッチやトレーニングなどでは改善できませんので、専門の病院の受診が必要です。

内臓の病気や女性特有の病気は早期発見、早期治療が非常に重要です。

 

どうも怪しいなという場合は、念のため一度これらの病院を受診した方が安心です。

特に問題がなければ、それに越したことはありません。

 

右側に腰痛の症状がある、左側だけに腰痛の症状があるなどの場合は、その位置に対応する内臓の疾患が疑われます。

 

そして姿勢のゆがみや骨盤のゆがみも、腰痛の原因と考えられています。

姿勢や骨盤がゆがめば、同時に筋肉にも負担がかかります。

 

その為、腰の筋肉に問題がある腰痛と姿勢や骨盤のゆがみで起こる腰痛はイコールと言えるかもしれません。

姿勢に関して誤解が多いのは、「意識して正しい姿勢を保とうとする」ということです。

 

姿勢は意識して正しい姿勢を保つものではなく、筋肉のバランスが整っていれば正しい姿勢に勝手になります。

その為、お腹に力を入れて背筋をしっかり伸ばそうとすればいい姿勢をとれるという状態は、「正しい姿勢」とは言えません。

 

もちろん、意識しても正しい姿勢にならないよりはいい状態です。

ただ、無理やり正しい姿勢を作っていれば必ず無理な負担がかかる場所が出ます。

 

その無理がかかったところに痛みが出ますので、無理に正しい姿勢を保つことが腰痛の原因となり可能性が高いです。

 

姿勢の改善には、筋肉のバランスを改善する必要があります。

姿勢の崩れの原因を簡単に言えば、筋肉のバランスの崩れです。

筋肉のバランスの崩れも簡単に言えば、硬い筋肉と弱い筋肉が出来て起こります。

 

硬い筋肉にはストレッチやマッサージなどが有効です。

弱い筋肉には筋トレやトレーニングなどの運動が有効です。

 

そして、「硬い筋肉を柔らかくするだけ」「弱い筋肉を鍛えるだけ」のどちらかだけでは、姿勢改善は難しいです。

それぞれの筋肉は連動していますので、どこかの筋肉の弱さが硬い筋肉を作り、硬い筋肉が弱い筋肉を作ります。

 

多くの健康法が「○○するだけ」という打ち出し方をされますが、それでは短期的な効果が出ても長期的な効果は見込めません。

この姿勢改善で言えば、マッサージだけでもストレッチだけでも筋トレだけでも効果的な改善は難しいです。

 

その理由は、先ほどの硬い筋肉と弱い筋肉の両方にアプローチする必要があるからです。

この姿勢や筋肉のバランスを改善して腰痛を改善する方法が上手くいかないことが多いのは、硬い筋肉か弱い筋肉にしかアプローチしていないことが多いからと言えます。

 

腰痛の対策方法

腰痛の対策方法や対処方法は、様々な方法が紹介されています。

これもないが正しいというよりも、自分の腰痛の種類や症状にあっているかが重要です。

 

例えば、サポーターはぎっくり腰の初期など安静にする場合は有効な腰痛改善グッズです。

ただ、筋力不足で筋肉のバランスが崩れて腰痛が起こっていれば、さらに筋力の弱化を儒徴するので逆効果になります。

 

これはサポーターの腰痛改善効果が高いか低いかという話ではなく、サポーターの使い方が正しいかという話です。

健康情報は雑誌でもネットでもテレビでも多くありますが、大体は誰かがやって上手くいった方法を紹介したものです。

 

その為、その誰かと同じ腰痛の種類や症状なら効果的ですが、違う場合は逆効果になる可能性もあります。

「腹筋と背筋を鍛えれば腰痛は治る」

「体幹トレーニングをすれば腰痛は治る」

「温めれば腰痛は治る」

「ストレッチをすれば腰痛は治る」

 

このような情報は、間違っているかあっているかはその人の腰痛の症状次第です。

自分の腰痛の原因や種類が分からずのこのような腰痛改善情報に惑わされていれば、非効率だし危険です。

 

まずは、自分の腰痛について知るのが腰痛対策の第一歩です。

 

ストレッチとトレーニングで効果的に腰痛を改善する方法

効果的な腰痛改善方法とは、その人の腰痛の種類や症状によって異なります。

姿勢のゆがみや骨盤のゆがみ、筋肉のバランスの崩れで腰痛が起こっている場合は、ストレッチやトレーニングで筋肉のバランスを改善することで腰痛改善が見込めます。

 

ただ、どのようなストレッチやトレーニングが有効かは人によります。

人間の身体には200個くらいの骨と、600個くらいの筋肉があります。

 

骨は自分では動かず、筋肉が骨を動かします。

正しい姿勢とは、この骨が正しい位置にある状態です。

 

そして、骨が正しい位置にある状態とは、筋肉が正しく働いている状態です。

そしてただ止まった姿勢がきれいになるだけではなく、動きの中でも正しい姿勢を保つ必要があります。

 

動きの中での正しい姿勢とは、動きの中でも骨の位置や筋肉の働きが適正な状態を保つということです。

このような姿勢や動きの改善は、ストレッチだけやトレーニングだけでなく両方を組み合わせて行うことが効果的です。

 

姿勢や動きの不良の原因は、簡単に言えば「硬い筋肉」と「弱い筋肉」が出来ることで起こります。

筋肉同士は連動して動きますので、硬い筋肉があればそのせいで弱い筋肉が出来ます。

 

弱い筋肉が出来れば硬い筋肉が出来ます。

これがストレッチだけやマッサージだけ、トレーニングだけで腰痛が改善しない理由です。

 

つまり、これらを同時に並行して行うことが最も効果的な腰痛改善方法と言えます。

パーソナルトレーニングでは、ストレッチやトレーニングを同時に行います。

 

そして、重要なのはどのように筋肉のバランスが崩れているかです。

これは姿勢や動きの癖のチェックで分かります。

 

パーソナルトレーニングでは、最初にこの姿勢や動きのチェックを行うので、腰痛の原因が特定できます。

 

腰痛の原因は臨床的にはっきり証明できていなくても、過度に腰に負担がかかる姿勢や動きを改善すれば、腰痛は改善されます。

もちろんこれは姿勢のゆがみや動きの不良が原因の腰痛の場合です。

 

内臓疾患が原因の腰痛は、いくらこの筋肉のバランスを改善しても腰痛改善は見込めません。

 

腰痛改善はまずはどこに行けばいい?

このように腰痛の原因も対策方法も色々あり、腰痛の症状次第で必要な対策が異なります。

つまり、腰痛の種類や症状によって頼るべき専門家が異なります。

 

腰痛の種類や症状ごとの頼るべき専門家・専門機関は、次の通りです。

 

原因のはっきりしている腰痛…医者・整形外科の病院

原因のはっきりしない腰痛、慢性的な腰痛…治療院、治療家、パーソナルトレーナー

内臓疾患が原因の腰痛…医者・内科の病院

女性特有の病気が原因の腰痛…医者・産婦人科の病院

 

いきなりぴったり合うところに行けば理想ですが、最初は自分で情報収集をして「これだ」と思うところへ行くのがおすすめです。

 

そして、よほど患者を囲おうという悪徳なところでなければ、自分のところに来るべきではない患者は専門の機関へ行くことを促します。

 

整形外科に行って特に異常が見つからなければ、「運動をしましょう」と言われることが一番多いと思いますが、まさにこれが他の専門機関を勧める状態です。

 

ただ、運動をどこでどうしたらいいのか分からないところが、問題点と言えます。

 

これは、一人のパーソナルトレーナーとして責任を感じるところですが、パーソナルトレーナーが腰痛改善に貢献できるということがまだまだ世間一般にも医者にも認知されていないから起こることだと思います。

 

医者に「運動しなさい」と言われた腰痛は、パーソナルトレーナーへの依頼がおすすめです。

 

その理由は、上記の「ストレッチとトレーニングで効果的に腰痛を改善する方法とは?」の通りです。

パーソナルトレーニングは、パーソナルトレーニングスタジオやスポーツクラブで受けられます。

まずは体験で、腰痛の症状や状態をお伝え頂ければ上記の身体のチェックなどをして改善方法を示してくれます。

 

また、パーソナルトレーナーのところに行っても、一度病院での検査を勧めたり、内科や産婦人科の受診を勧めたりする場合もあります。

これも、腰痛の症状や種類に合わせた専門機関を勧める流れです。

 

このように、手間がかかる可能性もありますが、まずはどこかの専門機関へ依頼することが、根本的な腰痛改善にはお勧めの方法です。

 

腰痛に関する情報まとめ

・腰痛とは腰の痛みの総称で、様々な症状や原因がある

・腰痛の種類は様々で、その種類に合わせた腰痛改善が必要

・腰痛の原因は85%が不明とされ、まだまだ分かっていないことが多い

・腰痛改善にはまず自分の腰痛について知ることが重要

・腰痛改善は各専門家に依頼をするのがおすすめ

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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腰痛のリハビリ
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