腰椎分離症とは?腰椎分離症のリハビリ方法解説

腰椎分離症とは? 腰痛のリハビリ

腰椎分離症について解説します。

腰痛は原因がはっきりしないものが多いですが、その中で腰椎分離症は原因がはっきりしている腰痛です。

一般には聞きなれない名前だと思いますが、読み方は腰椎分離症(ようついぶんりしょう)」です。

 

腰椎分離症はスポーツをしている中高生に多い腰痛で、成長期に多い腰痛と言えます。

あまり怪我や痛みの経験がない中高生に起こる腰痛ですので、発見が遅くなる場合もあります。

 

ただしっかりとした対処が必要な腰痛ですので、注意が必要です。

そんな腰椎分離症の症状・痛み・原因・リハビリ方法などを解説します。

 

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腰椎分離症とは?

腰椎分離症とは?

腰椎分離症とは、中学生に多い腰痛です。

主に運動をしている中高生に多い腰痛ですが、高齢者にも起こりやすい腰痛です。

 

中学生で起こる腰椎分離症は主にスポーツによるオーバーユース(使い過ぎ)が原因で起こり、高齢者は老化による骨や靱帯組織・椎間板の劣化が原因で起こります。

 

腰椎分離症は腰椎という背骨の腰の部分で起こる腰痛です。

腰椎の椎弓根部というところで骨の連続性が途絶えた状態が、腰椎分離症の状態です。

 

この説明だとよくわかりませんので、一般的には腰椎分離症は腰椎の骨折という認識でいいと思います。

骨折ですが、1回の強い衝撃で起こる骨折ではなく、度重なる腰への負担により起こる骨折ですので疲労骨折と言えます。

 

腰椎分離症は中学生に多い腰痛

腰椎分離症は中学生に多い腰痛です。

これは、発育期のオーバートレーニングによって起こる場合がほとんどです。

 

主に部活動などで激しいスポーツを行っている中学生に多いですが、腰に負担のかかるスポーツで多く起こります。

腰の大きな負担がかかるスポーツは、腰を頻繁に回旋・前屈・後屈を行うスポーツです。

 

回旋が多いスポーツとしては、野球・ゴルフ・テニスなど、前屈後屈はジャンプ動作でも多く起こりますのでサッカー・バレーボール・バスケットボール・バドミントンなどで多く起こります。

 

また、柔道やラグビー・アメフトなどのコンタクトスポーツでも多く起こります。

つまり、かなり多くのスポーツで起こります。

 

発育期のまだ筋力の弱い状態でかなり強い強度のスポーツを行っていると腰椎分離症が起こりやすくなります。

発育期は基本的に先に骨が伸びてその後に筋肉が追いつく形になります。

このような時期は非常に怪我が起こりやすく、オスグッドなども同じように中学生で起こりやすい怪我です。

 

腰椎分離症の原因

腰椎分離症の原因は、基本的にはオーバーユース(使い過ぎ)によって起こります。

腰に負担がかかる過度な腰の前屈・後屈や回旋などによって起こりますが、ただこのような動作を行うだけでは腰椎分離症にはなりません。

 

腰に過度な負担がかかるような動作パターンや、姿勢の崩れなどがあった上で腰に負担のかかる動作を繰り返すことで腰椎分離症が起こります。

腰椎分離症は1回の強い衝撃で起こるものではありませんので、度重なる腰への負担で起こります。

その為、腰椎分離症の原因としては度重なる腰へのオーバーユースとなります。

 

腰椎分離症を予防するには、適度な休息をとってオーバーユースを防ぐことやストレッチなどのケアが必要です。

合わせて腰に負担がかかりにくい動きや姿勢を身に付けることも必要になります。

 

また、腰に負担がかかる場合は膝や足首などの怪我があります。

その為、膝内側側副靭帯損傷や膝半月板損傷の怪我、足関節内反捻挫の怪我なども腰椎分離症の原因となります。

 

腰椎分離症のリハビリ方法・治療法

腰椎分離症の治療方法は、基本的には安静にします。

腰椎分離症はオーバーユースで起こりますので、安静にすることが一番の治療法です。

 

場合によっては手術となるケースもありますが、腰椎分離症で手術となる稀です。

 

一般的に腰椎分離症の治療としては、腰に負担がかかるスポーツは3~6か月の安静が必要になります。

ただ、この期間が長くなかなかスポーツ現場では理解が得られずに早期復帰して再発を繰り返してしまうケースが非常に多いです。

 

当然ですが、中学生などの育成年代で早期復帰して怪我の再発など言語道断です。

育成年代の選手が無理するのはまだまだ先の話です。

 

これは腰椎分離症の怪我を抱えた選手に関わる大人の責任ですので、くれぐれも無理をして早期復帰させるようなことは絶対にしないでください。

 

また腰椎分離症のリハビリ方法としては、腰に過度な負担がかからない状態を作ることが必要です。

腰椎分離症になりやすい状態とは、腰に隣接する関節である股関節や胸椎(背骨の骨の部分)の柔軟性の低下やインナーユニットと呼ばれる体幹の筋力不足などです。

 

その為、股関節や胸椎の柔軟性を高めるようなリハビリや、体幹の筋力を強化するようなリハビリが腰椎分離症には必要です。

 

しっかりリハビリをせずに復帰すると、腰椎分離症から腰椎すべり症に発展してさらに腰痛が悪化する可能性があります。

柔軟性の向上などの腰椎分離症のリハビリは、身体の状態などを詳しくチェックをしてから行うことで安全に効果的に行えます。

 

腰椎分離症のリハビリは、医師の診断に元運動許可を得てからパーソナルトレーナーや理学療法士の元行うことがお勧めです。

 

腰椎分離症と腰椎すべり症の違い

腰椎分離症と腰椎すべり症は同じような腰痛と思われがちですが、実は全く別の腰痛です。

ただ、先ほどもありましたが腰椎分離症から腰椎すべり症に発展するケースは多くあります。

特に両側性の腰椎分離症では腰椎すべり症に発展しやすくなります。

 

腰椎すべり症とは、腰椎の位置が前後にずれるようにすべってしまう状態です。

腰椎がすべる原因は色々あり、腰椎すべり症の種類は色々あります。

 

その中でも腰椎分離症によって起こる腰椎すべり症は多く起こります。

腰椎分離症は左右に分離が起こるポイントがあり、両方が分離してしまう両側性の腰椎分離症があります。

 

この両側性の腰椎分離症が、腰椎すべり症に発展する確率が高くなります。

その為、腰椎分離症になった状態で無理に競技復帰をして腰椎分離症を悪化させると腰椎すべり症の原因となりますので、しっかりとした治療やリハビリが必要になります。

 

腰痛解説まとめ

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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