パーソナルトレーナーの資格として、NSCA-CSCSについてご案内致します。
NSCA-CSCSは、前回ご紹介したNSCA-CPTの上位資格という位置付けになります。
上位資格ですが、NSCA-CPTを持っていれば誰でも受けられるものではなく、1つ条件が加わります。
それが4年生大学卒業という条件です。
日本のトレーナーでは、高卒で専門学校に入って学ぶというケースも多いと思いますが、その場合はNSCA-CSCSは受験資格がありません。
大学でトレーナーの勉強をしている方や、4大卒の方であれば受験可能な資格となります。
NSCA-CSCSの受験資格
NSCA-CSCSの受験資格は、「4年制の大学を卒業もしくは、卒業見込み」ということです。
日本のパーソナルトレーナーの場合、高校を卒業後、トレーナーの専門学校へ進学したり、柔道整復師・鍼灸師・理学療法士などの医療系国家資格を得られる専門学校へ進学したりする方が多いと思います。
最近では、4年制大学にトレーナーに繋がる学科が多く出来てきているので、そういった大学に在籍や、卒業された方も多いと思います。
つまり、日本のパーソナルトレーナー全体で言うと、受験資格を持っている方が、限られている中で、今受験資格を持っている方、数年後に得られる方は、有利と言えそうです。
NSCA-CSCSについては公式サイトでも紹介されています。
傷害予防とスポーツパフォーマンス向上を目的とした、安全で効果的なトレーニングプログラムを計画・実行する知識と技能を有する人材を認定する資格です。
指導対象は主にアスリート、スポーツチームです。筋力トレーニングや他の体力要素の指導だけでなく、施設を運営、管理することも重要な職務となります。また、栄養、ドーピング、生活習慣に関する指導など、教育者的側面も併せ持っています。
NSCA公式サイトより
NSCAの資格を考える上での注意点
NSCA-CSCSの受験資格がある場合は、ぜひ受験をした方がいいと思いますが、一つ注意すべき点があります。
それは、上位資格だからと言えども「NSCA-CPTの保有者よりも、NSCA-CSCSの保有者の方が優れたパーソナルトレーナーである」
と認識されることは、ほぼないと思います。
少なくとも、現状ではそのように感じます。(人によっては、重視する方もいるかもしれませんが、個人的にはあまり聞きません)
度々ですが、パーソナルトレーナーは国家資格ではありませんし、資格でパーソナルトレーナーの優劣が決まることはほぼありません。
それは就職活動をする時でも、パーソナルトレーナーとしてデビューしてお客さんに選んで頂く時も同じです。
私はパーソナルトレーナーの採用に関わっていたこともありますが、
「NSCA-CSCSだから優秀」
「NSCA-CPTやJATI-ATIだから劣る」
「どれも持っていないから勉強していない」
という見方は致しません。
(場所によっては、資格を有していることで給与などが変わるところもあると思います)
現状ではパーソナルトレーナーの資格は取れば大きなアドバンテージというものでは無いと言えます。
パーソナルトレーナーの資格解説はこちらから。
お客様から見たパーソナルトレーナーの資格
また、お客様がパーソナルトレーナーを選ぶ際も、資格はあまり関係ないと思います。
NSCA-CSCS
JATI-ATI
NESTA-PFT
と横文字で並んでいても何だかわかりませんし、「なんかいっぱいあるからすごいのかな?」くらいに思ってもらえれば十分だと思います。
大多数の方はパーソナルトレーナーを資格で選びませんし、そのようなアンケート結果も聞いたことがありません。
ただ、全くの無意味かというとそうではありません。
受験資格があればぜひ目指す価値のある資格だと思います。
これもNSCA-CPTと同じですが、NSCA-CSCSで得られるメリットはこちらではないでしょうか?
- 有資格者のトレーナーですという証明になる
- 団体のセミナー、会報誌などを通して、知識やスキルアップが可能
- 資格試験時の勉強で知識向上
特に、受験時に得られる知識は大きいと思います。
何しろNSCAの教科書は辞書レベルの分厚さですので、これを理解すればパーソナルトレーナーとしては十分活動できるのではないでしょうか?
わざわざ大学に入りなおしてまで、この資格にこだわる必要は個人的にはないと思います。
ただ受験資格があれば、上記のメリットを目指して取得を検討していいのではないでしょうか?
受験資格がない方は、NSCA-CPTの資格を取得できれば特に問題ないと思います。
また、受験をしなくてもこのテキストの勉強をするだけでも十分パーソナルトレーナーとしてやっていける知識は付くと思います。
ご自身の状況に合わせて、この資格を活用するのがおすすめです!
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