パーソナルトレーナーの資格として、「健康運動指導士」をご紹介します。
この健康運動指導士は、パーソナルトレーナーの資格の種類としては「パーソナルトレーナーに近い資格」と言えると思います。
パーソナルトレーナーの資格と言うと語弊があると思いますので、パーソナルトレーナーに近い資格という認識でご覧くださいませ。
健康運動指導士は、公益財団法人の発行している資格です。
国家資格ではないので民間資格と言えば民間資格ですが、より公的な資格に近いと言えると思います。
そんな健康運動指導士について解説していきます。
健康運動指導士とは?
健康運動指導士とは、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が発行している資格です。
これはパーソナルトレーナーに向けた資格ではありませんが、近い資格ではありますので、パーソナルトレーナーでこの健康運動指導士の資格を有して活動されている方もたくさんいらっしゃいます。
健康運動指導士とは?を調べると、公益財団法人健康・体力づくり事業財団のHPではこのように書かれています。
1、健康運動指導士とは
個々人の心身の状態に応じた、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成及び指導を行うもの
302 Found公益財団法人健康・体力づくり事業財団HP より抜粋
つまり、内容的にはパーソナルトレーナーそのものです。
こちらの説明では、保健医療関係者と連携しつつ安全で効果的な運動を実践する為の役割とありますので、背景としては個人で活動するというよりは、何かしらの連携を持って活動する役割と言えます。
ここは、パーソナルトレーナーと異なる部分かもしれません。
(もちろん医療機関と提携したパーソナルトレーナーさんも多くいますが…)
健康運動指導士の役割としては、生活習慣病の予防や医療費の適正化(つまり削減)などが期待されていますので、その社会への貢献度は大きい役割と言えます。
健康運動指導士は国家資格?民間資格?
健康運動指導士は、JATI-ATIやNSCA-CPTなどの資格と同じく、位置付けは民間資格です。
ただ、公益財団法人健康・体力づくり事業財団の発行する資格ですので、JATI-ATIやNSCA-CPTよりも国家資格っぽい資格に聞こえます。
ただ民間資格は民間資格なのは間違いありません。
その為、この健康運動指導士の資格があるから何かが出来る、有利になるという資格ではありません。
健康運動指導士と健康運動実践指導者の資格の違い
健康運動指導士も健康運動実践指導者も共に、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が発行している資格です。
一般的なイメージとして、「健康運動指導士の上位資格が健康運動実践指導者」というイメージがあるような気がします。
私もよく調べる前はそうだと思っていました。
こちらは、公益財団法人健康・体力づくり事業財団の説明では「健康運動実践指導者は健康運動指導士の上位資格」と言った内容の説明はありません。
健康運動実践指導者についてはこちらから
健康運動指導士と健康運動実践指導者の違いとしては、次のようにあります。
1、健康運動指導士とは
個々人の心身の状態に応じた、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成及び指導を行うもの
1、健康運動実践指導者とは
積極的な健康づくりを目的とした運動を安全かつ効果的に実践指導できる能力を有すると認められる者
健康運動実践指導者独自の活動範囲及び少子高齢社会に対応した新たな役割がないか、検討した結果、自ら見本を示せる実技能力と、特に集団に対する運動指導技術に長けた者となるよう養成をすすめることとしました。
302 Found公益財団法人健康・体力づくり事業財団HPより抜粋
つまり、よくわかりませんがやっぱり健康運動指導士の上位資格が健康運動実践指導者という認識でよい気がします。
実際に健康運動実践指導者の方が受験資格を細かく設定していて、資格取得のハードルが上がっています。
健康運動指導士の資格は就職や給料に有利?
こちらはその他のパーソナルトレーナーの資格と同じですが、健康運動指導士の資格を持っているから就職活動や採用試験で有利になるかと言うと、正直あまり変わらないと思います。
健康運動指導士もその他のパーソナルトレーナーの資格と同じで民間資格です。
就職活動での履歴書を彩る効果はありますが、健康運動指導士の資格を持っている人と持っていない人のどちらを採用するかという選択を迫られた時に、採用不採用を分けるのは資格ではないと思います。
ただ、「一応資格持っています」という風には見られますので、あった方がいいか無くてもいいかで言えば、あった方がいいと思います。
こちらは採用後の給与面でも同じで、「資格手当」のような形で何か必要であれば健康運動指導士の資格はあった方がいいと思います。
ただ、その場合は健康運動指導士の資格でもJATI-ATIでもNSCA-CPTでも変わらないケースがほとんどだと思います。
「JATI-ATIとNSCA-CPTと健康運動指導士の資格のどれを取ろうか迷っています。どれが一番就職に有利ですか?また就職後の給料にはどれが一番反映されますか?」
と質問されても答えはありません。
どの団体の理念に共感し、どの団体で学びたいか?が資格を決める上での判断基準となると思います。
健康運動指導士・健康運動実践指導者の資格の有利な点
そんな何ともはっきりしないパーソナルトレーナーの資格の選び方ですが、健康運動指導士の資格を目指すべき理由があります。
JATIやNSCAがトレーナー・運動指導者の団体であるのに対し、健康運動指導士の資格を発行しているのは、公益財団法人健康・体力づくり事業財団です。
つまり、民間資格とはいえ、地方自治体や公共団体での活動には有利な資格と言えると思います。
こういった団体での活動となると、補助金などを使える可能性があるので、大きな仕事に繋がる可能性があります。
例えば、市の高齢者向けの健康づくり教室の講師として呼ばれて活動をする時などに、参加者は無料で参加し、市がその費用を負担すると言った形も考えられます。
つまり、健康運動指導士は参加者の高齢者からではなく、市から報酬を受け取るという形です。
これは資格が無いと出来ないかは不明ですが、公共事業や地方自治体からすれば、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が発行している資格の健康運動指導士を所有している講師を呼ぶ方が話はスムーズに行くと思います。
もちろん、健康運動指導士の資格を取る=地方自治体から仕事の依頼がバンバン来るとはなりません。
講師活動を行ったりセミナー開催などの実績がありその上で紹介などがあり声がかかるという形になると思いますので、資格を取ればOKとはなりません。
パーソナルトレーナーに健康運動指導士は必要?
このようにパーソナルトレーナーの資格選びは、とればOKの資格もなければ摂る意味がない資格もありません。
つまり、今後どのような仕事をしたいか?
どのようなキャリアを望んでいるかが、資格を選ぶ上での判断基準となります。
フィットネスクラブでパーソナルトレーニングのレッスンをたくさんやりたいという人には、おすすめしない資格ですし、地方自治体からの仕事を積極的に行いたい、高齢者や障碍者の方のサポートを積極的に行いたいという方にはおすすめの資格と言えると思います。
その他の資格と共に、パーソナルトレーナーとして今後どのように働きたいか?を含めて考えて頂ければと思います。
パーソナルトレーナーになる為に必要な資格の解説はこちら
コメント