伸展型腰痛とは?伸展型腰痛のリハビリ方法解説

伸展型腰痛とは? 腰痛のリハビリ

多くの人が悩む腰痛について解説しています。

腰痛には様々な種類があり、分類方法も様々です。

 

その中で、腰痛の症状が出る動きで分類する方法があります。

こちらのページでは、腰痛の症状が出る動きで分類する腰痛の1つである「伸展型腰痛」について解説していきます。

 

伸展型腰痛とは、腰椎という腰の部分の伸展動作で痛みが出る腰痛です。

簡単に言えば、腰を反らしたときに痛くなる腰痛です。

この分類方法では、他に「屈曲型腰痛」「回旋型腰痛」などがあります。

 

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伸展型腰痛とは?

伸展型腰痛とは?

伸展型腰痛とは、腰を反らしたときに痛みが出る腰痛のことです。

 

腰痛の分類方法には様々なものがあります。

「腰椎椎間板ヘルニア」や「腰椎分離症」など、腰痛の症状で分類する方法があります。

 

また、腰痛が治るまでの期間で分ける「慢性腰痛症」、「急性腰痛症」などがあります。

さらに、腰痛の症状が出る動きで分類する方法がありますが、伸展型腰痛はこの腰痛の症状が出る動きで分類する方法の1つです。

 

その為、詳しい原因などで分類している訳ではないので、かなりアバウトな分類方法と言えます。

伸展型腰痛は、腰を反らした時に痛みが出る腰痛ですが、他に腰痛の症状が出る動きで分類するものは次のようなものがあります。

 

屈曲型腰痛

屈曲型腰痛とは、腰を丸める時に起こる腰痛です。

いわゆる前屈動作で腰が痛みますので、「靴下を履くときに腰が痛い」「足の爪を切るときに腰が痛い」などの場合は屈曲型腰痛出る可能性が高いです。

 

回旋型腰痛

回旋型腰痛とは、身体を捻った時に痛みが出る腰痛です。

「座っている時に不意に後ろを向くと腰が痛い」、自転車で後方確認すると腰が痛いなどの場合はこの回旋型腰痛の可能性が高いです。

 

伸展型腰痛の症状

伸展型腰痛の症状は、腰を反らせた時の腰の痛みです。

腰を大きく反らせる場面は日常生活でそう多くはないと思います。

 

ただ、立っているだけで腰が過度に反っている人が非常に多くなっており、少し伸びをするだけでも腰が大きく反ってしまう人は多いです。

 

具体的な日常生活動作としては、「高いものをとる」「洗濯物を干す」「手を挙げる」などの動作で腰痛の症状が出ます。

 

このような動作は、腰の背骨である腰椎が伸展(反る動作)します。

本来であれば腰ではなく胸の背骨(胸椎)の方が大きく動きますが、姿勢が崩れたり柔軟性が低下している場合は胸椎が上手く動きません。

 

その場合代わりに腰椎が過度に、動き腰が痛くなります。

伸展型腰痛の症状としては、動作時痛といって動いたときだけに痛みが出ることが多いです。

 

その為、安静にしていれば痛みは出ません。

ただ不意に動いたときに痛みが出て、そして徐々に悪化していくと安静にしていても腰痛の症状が出るようになっていきますので早めの対策が必要です。

 

伸展型腰痛の原因

伸展型腰痛の原因としては、色々な原因が考えられます。

腰痛の原因は85%以上が原因不明と言われることもあり、はっきりと解明されている訳ではありません。

 

ただ、腰痛の原因を推測できるだけでも腰痛改善は可能です。

伸展型腰痛の原因として考えられることは、次の通りです。

 

・股関節や腹筋(身体の前側)の柔軟性低下

・腰の筋肉の柔軟性低下

・腹筋の筋力低下

・胸椎(胸の背骨)の柔軟性

 

1つずつ見ていきます。

 

まずは股関節や腹筋など身体の前側の柔軟性低下が考えられます。

腰を反らす動作では、この身体の前側の筋肉は引き伸ばされます。

 

ところが、この筋肉があまりに硬すぎると上手く筋肉が伸びず無理な動作になります。

その無理な動作の負担が腰にかかり、腰を反らす度に腰痛の症状が出ます。

 

また、腰の筋肉の柔軟性低下も伸展型腰痛の原因と考えられます。

腰の筋肉の柔軟性が低下すると、筋肉が短くなります

 

筋肉は伸び縮みする組織ですが、柔軟性が低下すると短縮したまま固定されます。

その短縮したまま腰を反らせると背骨に潰されるような力が加わります。

 

背骨に潰されるような力が過度に加わると、椎間板など背骨の間のクッションの役割を果たす組織に過度な負担がかかります。

これが続くと腰椎椎間板ヘルニアに繋がりますので、注意が必要です。

 

また、腹筋の筋力低下も伸展型腰痛の原因になります。

この場合の腹筋とは、6パックに割れる腹筋ではなくいわゆるインナーマッスルと呼ばれるお腹の中側の筋肉です。

 

腹筋の中側の筋肉は「横隔膜」「腹横筋」「多裂筋」「骨盤底筋」という4つの筋肉がインナーユニットと呼ばれ腰を守っています。

このインナーユニットが上手く働かないと、腰に負担がかかると言われています。

 

また、デスクワークなど座り姿勢が多い方は、股関節の柔軟性や胸椎の柔軟性が低下しています。

この股関節と胸椎の柔軟性が低下すると、間の腰椎が過度に動くことになります。

 

伸展型腰痛に繋がる伸展動作は、主にこの胸椎・腰椎・股関節が動きますが、腰椎だけ過度に動けば腰の負担は大きくなります。

 

個人的にはこの股関節・胸椎の柔軟性の低下が、最も伸展型腰痛の原因としては大きいと感じています。

 

伸展型腰痛のリハビリ方法

伸展型腰痛のリハビリ方法としては、伸展型腰痛の原因となっているものを取り除いていきます。

先ほどの伸展型腰痛の原因と考えられたものを改善出来れば、伸展型腰痛は改善します。

 

伸展型腰痛の原因を大まかに言えば柔軟性不足と筋力不足です。

そして原因が1つだけということもあまりなく、複数の原因が重なって症状が出ている場合がほとんどです。

 

その為、複数の原因を取り除くリハビリが必要です。

リハビリ方法に正解はありませんが、多くの場合はまずは柔軟性の改善から行います。

 

伸展型腰痛のリハビリで必要な柔軟性は、股関節・胸椎の柔軟性向上です。

このあたりをストレッチやマッサージなどで改善していきます。

 

ただ股関節のストレッチをする場合は腰に痛みが出る可能性があるので、先に腰の柔軟性を高める方が安全です。

 

そして、弱化している筋力を鍛える必要もあります。

腹筋の中側の筋肉(インナーユニット)は、呼吸や姿勢保持に使う筋肉です。

呼吸トレーニングや体幹トレーニングなどを通して、この筋力を活性化させます。

 

そして最後は動きのトレーニングです。

筋力や柔軟性は改善したものの、動きの癖が変わらないと再び伸展型腰痛が起こります。

 

これらのリハビリは、我流でやってもなかなか効果が期待できませんし悪化の可能性も高いです。

人間は動きやすい関節が動き、苦手な動きは避ける傾向があります。

 

その為、弱い筋肉を自力で鍛えるのは難しいです。

伸展型腰痛のリハビリには、パーソナルトレーナーや理学療法士など専門家の指導のもと行うことをお勧めします。

 

伸展型腰痛の改善にストレッチは有効?

伸展型腰痛の改善にストレッチは有効ですが、先ほどのようにストレッチで柔軟性だけ高めても改善は見込めません。

その理由としては、筋力低下なども伸展型腰痛の原因になりますのでその筋力を鍛えない限り伸展型腰痛の改善は見込めません。

 

これはどのリハビリでも当てはまりますが、柔軟性も筋力も回復させる必要がありますのでストレッチだけ、筋トレだけ、マッサージだけで改善する症状はなかなかないと思います。

原因が1つでない以上、リハビリ方法も1つの方法だけではなく複数を組み合わせる必要があります。

 

このように、伸展型腰痛には色々な原因があり、改善方法も色々なリハビリが必要です。

そして誤った知識や、誤ったリハビリ方法で悪化させることも十分考えられます。

 

伸展型腰痛が悪化すれば、腰椎椎間板ヘルニアなど大きな腰痛に発展する可能性もあります。

まずは自分の腰痛について詳しく知り、症状にあった対策を専門家と共に行っていくことが腰痛改善の近道です。

 

詳しくは腰痛の種類や症状の解説ををチェックしてください。

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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