FODMAP食とは?過敏性腸症候群(IBS)の原因となる短鎖炭水化物

 

お腹を下すことが多い人、下痢や便秘に悩む人はかなり多いと思います。

 

その場合「ヨーグルトを食べる」「食物繊維をたくさん摂る」「発酵食品をたくさん食べる」などの対策が一般的な食事療法だと思います。

 

ただ、その認識が実は間違いの可能性があります。

 

その理由が、近年欧州で注目され、オーストラリアの大学の研究チームが発表した「FODMAP(フォドマップ)食」です。

 

まだ日本では馴染みが薄いと思いますが、今後注目される食事療法になりそうです。

 

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FODMAP食とは?過敏性腸症候群の原因か?

FODMAP食とは、過敏性腸症候群(IBS)の原因と考えられる食品のことを言います。

 

正確には、「短鎖炭水化物」という腸で発酵しやすい炭水化物のことです。

短鎖炭水化物には、「発酵性オリゴ糖」「単糖類」「二糖類」「ポリオール」などがあります。

 

この説明を英語ですると、「Fermentable Oligosaccharides, Disaccharides, Monosaccharides, And Polyols 」となり、この頭文字をとって「FODMAP」とされています。

海外ではこのような頭文字を使った略称が多いですが、FODMAPはその中でもかなり長いものの略称です。

 

このFODMAPは小腸で吸収されにくく、そのせいで小腸内の浸透圧が高まり、過度に水分が溜まります。

これにより小腸が刺激されて異常な運動が起こり、その結果お腹を下しやすくなります。

 

また、小腸で吸収されにくいのでそのまま大腸に達し、大腸内の細菌と反応して異常発酵を起こします。

いわゆる腸内フローラが乱れる状態と言えます。

 

この異常発酵で水素ガスが過剰に生まれ、お腹が張ったり便秘になりやすくなったりします。

 

このように、FODMAP食を摂り続けると「お腹が張る」「お腹を下す(下痢)」「便秘」などの症状が現れます。

 

なかなか検査をしてもよく分からない下痢や便秘は、このFODMAP食が原因であることが多いと言われています。

実際に、オーストラリアの研究チームでは、このFODMAPが少ない低FODMAPを過敏性腸症候群の患者に食べさせる実験を行ったところ、症状が改善したと報告があります。

 

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過敏性腸症候群(IBS)とは?

このFODMAP食で引き起こす過敏性腸症候群(IBS)とはどのような症状なのでしょうか。

 

過敏性腸症候群とは、大腸の運動や分泌機能の異常で起こる病気とされています。

過敏性腸症候群は英語で「Irritable Bowel Syndrome」と訳され、この頭文字をとって「IBS」という場合もあります。

 

とにかく、このような頭文字をとるパターンが多いです。

症候群と名の付く病気は、基本的に原因のはっきりしない病気の総称ということが多いです。

 

この過敏性腸症候群も、原因がはっきりしておらず、潰瘍や炎症が特に見られないものに対して「過敏性腸症候群」という名前が付けられていました。

 

ただ、この原因のよくわからなかった過敏性腸症候群の原因が、FODMAP食ではないかと言われています。

 

先ほどのオーストラリアの研究のように、過敏性腸症候群の患者に対して低FODMAP食による食事療法が有効とされています。

 

高FODMAP食とは?FODMAP食品一覧

では、その過敏性腸症候群を引き起こすとされるFODMAPが多く含まれる「高FODMAP食」とは、どのようなものがあるのでしょうか?

こちらに、高FODMAP食の一覧をご紹介します。

 

高FODMAP食一覧

<発酵性オリゴ糖が多い食品>

・小麦粉

・大麦

・ライ麦

・パスタ

・らっきょう

・たまねぎ

・大豆

・ニンニク

・アスパラガス

 

<二糖類が多い食品>

・牛乳

・豆乳

・ヨーグルト

・アイスクリーム

・チーズ

 

<単糖類が多い食品>

・りんご

・スイカ

・マンゴー

・はちみつ

 

<ポリオールが多い食品>

・干し柿

・乾燥昆布

・ソルビトール(ソルビット)

・キシリトール

 

こう見ると、かなり多くの食品が高FODMAP食に含まれます。

 

これらを絶対に食べてはいけないという訳ではなく、この高FODMAPを過剰に摂取することで、過敏性腸症候群が起こっているということです。

つまり、これらの量を減らせば、過敏性腸症候群の症状を改善できるということになります。

 

よく見ると、身体にいい食べ物のイメージが強い「ヨーグルト」「チーズ」「果物」「野菜」なども含まれます。

大豆も含まれますので、納豆や豆腐も含まれています。

 

また、小麦粉はうどんやパスタ、パン、ケーキなどの原料ですので、多くの食品に含まれています。

 

テニスの世界チャンピオンであるノバク・ジョコビッチ選手が、グルテンフリーという食事方法で体調管理をしていることが有名で本も出していますが、これはこの小麦や大麦などを食べない食事のことです。

 

こちらも日本ではまだ一般的ではないですが、ヨーロッパではメジャーな食事療法です。

このグルテンフリーは、低FODMAP食の要素も含まれていると言えます。

 

ただ、これらは知らない間に摂っていることも多いですが、特に知らない間に摂っていることが多いのが、「ソルビトール」だと思います。

 

高FODMAPの添加物「ソルビトール(ソルビット)」とは?

高FODMAP食の1つに「ソルビトール(ソルビット)」というものがあります。

他の高FODMAP食に比べて知名度が低いと思いますが、これは食品添加物の1つです。

 

ソルビトールとは、甘味料や保存料として非常に幅広く使われている食品添加物です。

食品添加物だけでなく、化粧品や歯磨き粉にも使われています。

ソルビットという表記の場合もありますが、基本的には同じものと考えていいようです。

 

ソルビトールは自然界にもあるもので、リンゴや梨、桃などに含まれています。

毒性はないとされていますが、ソルビトールを一度に大量に摂るとお腹を下すということは、昔から言われているようです。

それを解明したのが、FODMAP食と言えると思います。

 

少量であれば問題ないと思われますが、大量に摂取するのは過敏性腸症候群のような症状に繋がる可能性が高いと言えます。

 

その大量に摂取する可能性があるほど、幅広く使われている食品添加物がソルビトールです。

 

ソルビトールが使われている食品は、次のようなものがあります。

 

ソルビトールが多く含まれる食品一覧

・魚介加工物(おつまみなど)

・味噌

・醤油

・ジュース

・ハム

・ソーセージ

・和菓子

・漬物

・お菓子類

 

幅が広いですが、魚介加工物・和菓子・漬物・お菓子に非常に多く入っています。

 

特に、“安い”魚介加工物・和菓子・漬物・お菓子に多く含まれます。

 

職人が作ったこだわりの和菓子や、昔ながらの漬物屋の商品にはまずソルビトールが使われることはないと思いますが、コンビニやスーパーで安く売っている和菓子や漬物にはかなり高い確率でソルビトールが含まれます。

 

私も、このソルビトールの影響を知ってから原材料などをよく見るようになりましたが、コンビニやスーパーで安いお菓子や和菓子などは、かなりの確率でソルビトールが含まれているのが分かります。

 

よく行くスーパーでは、和菓子の全てにソルビトールが含まれているということもありました。

 

安い漬物もソルビトールが多いですので、安い居酒屋の漬物やチェーン店の牛丼屋のキムチなどはほぼ間違いなくソルビトールが入っていると考えていいと思います。

 

コンビニに100円で売っているおつまみやお菓子も、高確率でソルビトールが含まれます。

 

こちらもコンビニでおつまみを買おうと原材料を見てみたところ、「あたりめ」以外すべてのおつまみにソルビトールが含まれていました。

 

このように多くの食品にソルビトールが含まれますので、知らない間にソルビトールを過剰に摂取している人は非常に多いと思います。

 

過敏性腸症候群の疑いがある人は、低FODMAP食を試してみてください!

このように、FODMAP食はまだまだ「新たな理論」であり、日本では一般的なものではありません。

 

ただ、過敏性腸症候群の症状を持っている人は非常に多く、またFODMAP食を過剰に摂取しやすい食環境が日本にはあります。

 

特に、ソルビトールを知らぬ間に過剰摂取している人が多いと思います。

 

なかなか過敏性腸症候群の自覚がない方も多いですが、下痢や便秘などの症状が続く方、お腹がよく張るという症状がある方は、過敏性腸症候群の疑いがあります。

 

その過敏性腸症候群の疑いがある方には、ぜひ低FODMAP食を試してほしいと思います。

 

ただ、紹介したように非常に多くの食品が高FODMAP食に含まれますので、いきなりゼロにするのは難しいです。

 

まずは少しずつ、低FODMAP食に近づけていくのが現実的だと思います。

 

小麦粉を減らせばグルテンフリー食にも繋がりますので、予想以上の効果を得られる可能性もあります。

 

また、ソルビトールも原材料をチェックする習慣がつくだけでも減らすことが出来ます。

 

過敏性腸症候群の疑いがある方は、ぜひ低FODMAP食を試してみてください!

 

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