肘関節捻挫とは?原因・治療方法・スポーツ選手の例を紹介

スポーツ中に多い怪我の肘関節捻挫のご紹介です。

肘関節捻挫はスポーツ中に限らず転倒で怪我をしやすいので、子供にも多い怪我です。

骨折が隠れている場合もあり、思ったよりも重症というケースもあります。

 

大人でも、サッカーやラグビーなど相手選手との接触で転倒して肘関節捻挫を負うケースが多くあります。

これは予防が難しいケースではありますが、可能な限りの予防方法はあります。

そんな肘関節捻挫についてパーソナルトレーナー視点で解説していきます。

 

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肘関節捻挫とは?

肘関節捻挫とは、肘をひねったり過度に伸ばしたりした結果肘の靭帯などを痛める怪我です。

捻挫というと足首の捻挫のイメージが強いですが、肘関節でも捻挫は起こります。

 

肘関節には様々な靭帯がありますが、大きな靭帯は内側側副靭帯と外側側副靭帯です。

 

肘関節捻挫では、この内側側副靭帯や外側側副靭帯が伸ばされたり過度に捻られたりした結果そのストレスに耐え切れず、靭帯が損傷してしまいます。

 

これは外傷性の肘関節捻挫と言い、いわゆる野球肘やテニス肘などの肘の怪我は度重なる負荷に肘の靭帯が耐えきれずに損傷する怪我です。

ちなみにプロ野球の投手が受けるトミー・ジョン手術は、この肘の内側側副靭帯の再建手術です。

 

肘の内側側副靭帯が怪我で断裂してしまった時に、手首の丈夫な腱などを代わりに移植する手術です。

肘関節捻挫はここまで重症な怪我ではありませんが、骨折などが隠れている場合があります。

 

特に子供の肘関節捻挫で多いですが、転んで肘を痛めて固定したもののなかなか治らず詳しく検査をしたら実は骨折でしたという事があります。

靭帯は骨に付いていますので、靭帯が損傷する程の負荷がかかった時には必ず骨にもそれなりの負荷がかかっています。

 

上腕骨外側上顆剥離骨折などの骨折の可能性もあるので、肘関節捻挫の場合は詳細な検査を受けた方が安心です。

 

肘関節捻挫の原因

肘関節捻挫の原因の多くは転倒です。

転倒した際に手をつき、その時に肘が過度に捻られたり、過伸展という逆方向に伸ばされたりした時に痛めます。

 

普通に転んで手をついただけではそこまで大きな怪我にはなりませんが、相手とぶつかりながら転倒したり、走りながらかなりスピードがある状態で転倒したりすると肘関節捻挫のような怪我に繋がります。

 

普通に歩いていて転んで肘関節捻挫というよりは、スポーツ中に相手選手と接触して転倒などの際に起こりやすい怪我です。

 

ただし、日常生活での転倒でも、肘関節捻挫は起こります。

日常生活中に手をついて転んだときなどには、脱臼や骨折を伴うことなく、単独で靭帯損傷が起こることもあります。また、転倒や転落、交通事故などで骨折した場合、骨の折れ方や骨折部位によっては外側側副靭帯が断裂することもあります。

 

肘関節靭帯損傷について|メディカルノート

肘関節靭帯損傷について
肘関節靭帯損傷(ひじかんせつじんたいそんしょう)とは、スポーツ外傷や転倒などにより、肘関節を支える側副靭帯(そくふくじんたい)に損傷が生じることを指します。肘関節の内側と外側にある側副靭帯は、上腕の骨と肘から手首の間にある尺骨(しゃっ...

特に交通事故など、大きな怪我の中に付随して肘関節の捻挫も起こっている場合があります。

 

肘関節捻挫が起こりやすいスポーツ

肘関節捻挫は相手選手と接触しながらなどバランスを崩した転倒で起こります。

 

肘関節捻挫の起こりやすいスポーツとしては、サッカー・ラグビー・アメフト・バスケットボールなどのいわゆるコンタクトスポーツです。

 

かなりスピードが出た状態で走りながら相手選手と接触して転倒。

ヘディングやリバウンドを争って相手選手と空中で接触して、バランスを崩して転倒。

 

このような場合に肘関節捻挫の怪我が起こりやすいと言えます。

 

肘関節捻挫の治療方法|テーピングは有効?

肘関節捻挫の治療法としては、まずは安静にします。

靭帯が損傷していますので、かなり関節で炎症が起こっています。

 

まずは安静にして、腫れや痛みが引いてからリハビリとなります。

足関節内反捻挫の怪我では、歩くなどの日常生活でどうしても足首を使ってしまいます。

脇腹肉離れの怪我は肋骨に付いているわき腹の筋肉の怪我ですので、呼吸をするたびに動いてしまいます。

 

そのような怪我に比べれば、肘関節捻挫はまだ安静にしやすい怪我です。

利き手の肘関節捻挫ですと相当不便ですが、それでも足よりは使わないで済むと思います。

 

特に子供は動かしてしまうので注意が必要です。

肘関節捻挫の場合はある程度の固定が必要ですので、ギブスやバンテージなどで固定します。

 

ただ完全に固定してしまうと、関節の萎縮が起こりその後のリハビリが大変です。

この辺りは専門家によって意見が分かれると思いますが、個人的には過度な固定は必要ないと思います。

 

テーピングで固定も有効ですが、その都度外さないといけないのでかなり面倒だと思います。

 

肘関節捻挫がまだ治り切っていない状態で、強行出場する場合はテーピングでしっかり固定するのが有効ですが、日常生活であればテーピングよりはギブスなどの方が便利だと思います。

 

肘関節捻挫の怪我をしたスポーツ選手一覧

肘関節捻挫はサッカー選手などに多い怪我です。

ここでは肘関節捻挫の怪我を負ったスポーツ選手をご紹介します。

 

遠藤航選手(サッカー) 左肘靭帯損傷の怪我でリオ五輪前の南アフリカ戦を欠場

アルゼンチン代表ラベッシ選手(サッカー) コパアメリカ試合中に転倒で左肘骨折

 

捻挫の種類や症状はこちらから

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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