肩関節脱臼とは?肩関節脱臼のリハビリ方法解説

スポーツ中に起こりやすい怪我の肩関節脱臼について解説していきます。

肩関節脱臼はいわゆる肩の脱臼で、肩が外れた状態です。

 

手術となることも多く、スポーツ中に起こりやすい怪我の中では比較的重症な怪我と言えます

そんな肩関節脱臼は反復性で起こりやすい怪我ですので、怪我をした後のリハビリが非常に重要です。

 

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肩関節脱臼とは?

肩関節脱臼とは、いわゆる「肩が外れた」状態です。

肩と言っても実は複雑に多くの筋肉や関節・靭帯が入り組んでいます。

 

その肩関節の一部を構成する関節に肩鎖関節という関節がありますが、この肩鎖関節の怪我が「肩鎖関節脱臼」です。

肩鎖関節脱臼の解説はこちらから

 

「肩関節脱臼」と「肩鎖関節脱臼」は別の怪我です。

肩関節は肩甲骨と腕を繋ぐ関節で、肩鎖関節は鎖骨と肩甲骨を繋ぐ関節です。

肩関節脱臼はこの腕の骨(上腕骨)が肩甲骨(関節窩)から外れた状態を指します。

 

肩関節脱臼の怪我の原因は、転倒などによる肩への強い衝撃です。

後方に手をつきながらの転倒や、後ろから手を引っ張られる、手を挙げた状態で後方に強い力が加わるなどの衝撃で肩関節脱臼は起こります。

 

肩関節脱臼の種類は、「肩関節前方脱臼」「肩関節後方脱臼」「肩関節下方脱臼」「肩関節脱臼上方脱臼」などに分類されます。

 

肩関節脱臼の症状

肩関節脱臼の症状は、とにかく痛みが強く出ます。

肩関節脱臼の受傷直後に強い痛みが出て、位置が変わって動かなくなります。

 

これは肩関節脱臼かな?という微妙な場合よりも、明らかに肩関節脱臼の怪我だなと分かる場合が多いです。

肩関節脱臼の場合は無理に動かさずにすぐに整復が必要ですが、むやみに動かすと悪化する場合があります。

 

肩関節脱臼の時点で肩関節の靭帯や周りの組織を損傷していますので、無理に動かすとさらに細かい組織の損傷を招く場合があります。

肩関節脱臼を負った場合は、最寄りの整形外科か整骨院で医者か柔道整復師に整復してもらうべきです。

 

肩関節脱臼の症状は日本整形外科学会のHPではこのように説明されています。

脱臼する方向によりますが、前下方に脱臼する反復性肩関節脱臼では、外転・外旋する動作に不安感を持ち、肩関節前方の不安定感があり、同部に圧痛があることが多いです。

脱臼すると、上腕はばね様固定となり、前下方脱臼では前下方に上腕骨骨頭を触れます。
簡単に自分の力で整復できることもあります。

 

公益財団法人 日本整形外科学会ホームページより

日本整形外科学会
日本整形外科学会のホームページです。

 

肩関節脱臼の整復法

肩関節脱臼の整復は、専門家に任せるべきです。

肩関節脱臼の整復法としては仰向けで行う「ゼロポジション挙上法」、うつ伏せで行う「スティムソン法」などがあります。

 

かつては一気に整復する方法が主流でしたが、現在は慎重に行う方法が主流なようです。

整復は無理には行わず、最寄りの整形外科か整骨院を受診してください。

無理に自力で整復しようとして周りの組織を痛めると、脱臼の再発の原因となります。

肩の脱臼の整復は、柔道整復師という国家資格保有者か医者に限られます。

柔道整復師は、整骨院にいます。

無理に整復しないで病院に行くか、整骨院にいきましょう。

 

肩関節脱臼は手術が必要?

肩関節脱臼の場合は手術を選択する場合があります。

肩関節脱臼の手術方法は様々な方法があり、医者や病院によっても見解が分かれます。

 

かつてはメスで大きく切開する直視下法が一般的でしたが、手術傷が強く残ったり、周りの正常な組織も損傷してしまったりで、再脱臼の確率が上がってしまいました。

 

そこで最近は関節視鏡下での手術で、傷をなるべく作らない手術が一般的です。

脱臼で手術をすれば確実に再発しない訳でもなく、確実な治療方法とは言えません。

 

だからこそ手術をするかどうかの見解は分かれやすいですが、手術をするにしてもしないにしてもリハビリが脱臼の再発予防には必須です。

 

肩関節脱臼のリハビリ方法

肩関節脱臼では再脱臼の確率がとても高いですので、再脱臼をしない為のリハビリが重要です。

肩関節脱臼のリハビリでは肩関節周囲の筋肉を鍛えていきます。

 

肩関節周囲には様々な筋肉がありますが、いわゆりインナーマッスルと呼ばれるローテ―ターカフの筋力強化が必須になります。

ちなみにこのローテ―ターカフの筋肉の損傷が腱板損傷です。

 

また、肩関節の再脱臼を防ぐには適切なタイミングでこの筋肉が働く必要があります。

いわゆる神経系のトレーニングが必要で、肩関節が外れるような負荷がタイミングでしっかりとこのローテ―ターカフが働く必要があります。

 

その他、肩関節周辺のトレーニングも必須です。

いわゆる猫背のような姿勢の崩れも、肩の動きを制限します。

肩回りや背骨周りの筋力強化、柔軟性の強化は肩脱臼のリハビリには必須のトレーニングと言えます。

 

肩関節脱臼をしたスポーツ選手例

肩関節脱臼はサッカーやラグビーなどいわゆるコンタクトスポーツに多い怪我です。

こちらでは肩関節脱臼の怪我を負ったことがあるスポーツ選手を紹介します。

 

<サッカー選手>

ハメス・ロドリゲス選手 左肩関節脱臼の怪我で手術を勧められるもコパアメリカ強行出場

香川真司選手 左肩関節前方脱臼の怪我で日本代表から負傷離脱

 

<ラグビー選手>

田中史朗選手 右肩関節脱臼の怪我

 

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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