今回はパーソナルトレーナーの資格として、日本体育協会公認アスレティックトレーナーを見ていきましょう!
「日本体育協会公認アスレティックトレーナー」
長いですね(笑
略して、ATとか日体協ATとか言われます。
日本体育協会公認と書いてある通り、資格の発行元は日本体育協会です。
その為、オリンピックや世界大会などの”日本代表”に大きく関わる資格と言えます。
そんな日本体育協会公認アスレティックトレーナーについて解説していきます。
日本体育協会公認アスレティックトレーナーとは?
このアスレティックトレーナーという資格ですが、まず「日本体育協会公認」ということがポイントです。
何度もお伝えしていますが、パーソナルトレーナーの資格は国家資格ではなく民間資格です。
パーソナルトレーナーの資格(国家資格・民間資格)に関する解説はこちらから
民間資格ではありますが、このアスレティックトレーナーは日本体育協会公認です。
日本体育協会とは何かというと、もとはJOC(日本オリンピック委員会)と同じ組織で、オリンピックへの参加、国民のスポーツ振興、国際競技力の向上などを担ってきたそうです。
こちらが、日本体育協会のホームページから抜粋の組織図です。
なんだか、難しそうですが、オリンピックなどの日本選手団の派遣を行うところです。
つまり、オリンピックへ帯同、アジア大会の日本代表に帯同などでは、この日本体育協会公認アスレティックトレーナーの資格は非常に有利です。
オリンピックの選手村には、この資格がないと入れないと思います。
もちろんですが、日本体育協会公認アスレティックトレーナーの資格をとればオリンピック代表のトレーナーになれる訳ではなく、なる為には必要不可欠ということです!
また、国体のサポートなどでも必要な資格となります。
日本体育協会公認アスレティックトレーナーが無いとプロ選手に関われない?
ただ、プロスポーツ選手のパーソナルトレーニングを行う時に絶対に必要という訳ではありません。
プロ選手でも個人として契約する場合は、資格は特に決まりはありませんので、あくまでチームと契約の際に必要というものです。
そして、アスレティックトレーナーの役割ですが、こちらも日本体育協会のホームページから抜粋させて頂きます。
スポーツドクター及びコーチとの緊密な協力のもとに、競技者の健康管理、傷害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション及びトレーニング、コンディショニング等にあたる。
アスレティックトレーナー - スポーツ指導者 - JSPO日本体育協会HPより抜粋
多岐にわたるということは良くわかりますが、全く知らない人には難しいですね。
私も経済学部の大学生の時にこれを読んで、何か良くわからないけどとりあえずこの資格の養成校に入学しました。
イメージ的には、スポーツチームに所属しチームの選手の健康管理やケガの予防のトレーニング、ケガをした後の処置やリハビリなどを行います。
サッカーの試合で、選手がけがをした時にピッチに走っていて担架で担ぎ出したり、ピッチサイドで処置をして×印を出したりしている方が、このアスレティックトレーナーさんです。
アメフトの試合でも野球の試合でも駆けつける人がいると思いますが、それがアスレティックトレーナーさんです。
また、イメージ的に分かりやすいのが、テーピングでしょうか?
これも、アスレティックトレーナーじゃないとテーピングを巻いてはいけない訳ではないですが、アスレティックトレーナーの業務のケガの処置や、ケガの予防などに含まれます。
つまり、ケガの予防や処置、リハビリなどを行うのが目的です。
ケガ予防となると、ウォーミングアップやクールダウン、日々のトレーニングやコンディショニングなども含まれるので、大体全部に関わるような資格です。
ただ実際問題、アスレティックトレーナーに報酬を払えるようなスポーツチームは少なく、サッカー・野球などのメジャースポーツや、オリンピックなど国際大会(これもメジャーな競技)に限られているのが現状のように感じます。
また、アメフトなどケガが多いような激しいスポーツでは、アスレティックトレーナーがいないと成り立たないようなところもあるので、こういったチームにはいることが多いと思います。
なかなかこの資格を取得=仕事があるという状態ではないですが、「日本体育協会公認」というところで、今後その立ち位置が上がる可能性は十分考えられます。
アスレティックトレーナーの資格は基本的には認可校に通い、受験資格を得て、受験して合格すれば取得できる資格です。
認可校は専門学校が2年、大学が4年のところが多く、専門学校の2年が短いので、3年にする動きがあるという噂も聞いたことがあります。(この手の噂は多々あるので、信憑性は微妙ですが)
専門学校は、学費で約300万円、期間が2年間ですので、デメリットとしてはこの費用と期間がかかることでしょうか。
合わせて、実技試験の受験に必要な実習が180時間あったりします。
そして、一番の問題は合格率の低さです。
日本体育協会公認アスレティックトレーナーの資格試験の合格率
平成27年の柔道整復師の合格率が65%程、鍼灸師の試験が70%後半なのに対し、日本体育協会公認アスレティックトレーナーの合格率は10%以下と言われています。
これだけの難関なのに、取っても仕事が確約されていないというのが、かなり厳しいですが、「オリンピックへ行きたい!」「プロのチームでトレーナーをやりたい!」などの明確な目標がある場合は、所得を目指すべき資格だと思います。
<追記>
巨人の会田コーチが日本体育協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得されました!
元・プロ野球選手でアスレティックトレーナーという新たなジャンルが確立されそうです!
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