腸脛靭帯炎(ランナー膝・ランナーズニー)とは?リハビリ方法解説

腸脛靭帯炎とは? 怪我のリハビリ

スポーツ中に起こりやすい怪我である腸脛靭帯炎についてご紹介します。

腸脛靭帯炎の読み方は「ちょうけいじんたいえん」です。

 

別名が多く、ランナー膝、ランナーズニーなどとも呼ばれます。

腸脛靭帯炎もランナー膝も同じ怪我です。

 

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腸脛靭帯炎(ランナー膝)とは?

腸脛靭帯炎とは?

腸脛靭帯炎とは、太ももの外側にある大きな靱帯である腸脛靭帯に炎症が起こる怪我です。

1回の強い衝撃で起こる怪我ではなく、繰り返しの負荷で起こるスポーツ障害の一種です。

スポーツ障害の解説はこちら

 

「腸脛靭帯炎」という名前はあまり馴染みがないと思いますが、腸脛靭帯炎の読み方は「ちょうけいじんたいえん」です。

 

腸脛靭帯炎は膝の外側に痛みが出る症状ですが、主にランナーに起こりやすい怪我です。

その為、腸脛靭帯炎の別名は「ランナー膝」「ランナーズニー」「腸脛靭帯炎摩擦症候群」など様々な呼び方があります。

これらは呼び方が違うだけで全て同じ怪我です。

 

多くは腸脛靭帯炎、もしくはランナー膝と呼ばれることが多いと思います。

ここでは統一して腸脛靭帯炎と表記しますが、ランナー膝など他の表現と同じものと理解してください。

 

腸脛靭帯炎の症状

腸脛靭帯炎の症状としては、膝の外側に痛みが出ます。

腸脛靭帯炎の初期症状はランニング中の膝の外側の痛みや、ランニング後の膝の外側の痛みです。

 

最初は痛みというよりも違和感に近いことが多いですが、徐々に痛みが増していきます。

ランニング中だけだった痛みが歩いていても出てきたり、違和感がはっきりとした痛みに変わったりします。

 

腸脛靭帯炎の症状が出るのは、膝が曲がった状態から伸ばす時です。

ランニング中であれば、地面を蹴る瞬間です。

走っていて地面を蹴る瞬間に膝の外側に痛みが出る場合は、腸脛靭帯炎である可能性が高いと言えます。

 

腸脛靭帯炎の症状が重症化すると、膝の曲げ伸ばしが痛みで出来なくなり、膝を伸ばしたまま歩くようになります。

 

腸脛靭帯炎の治療方法

腸脛靭帯炎はオーバーユースによるスポーツ障害ですので、休めば治ります。

ただ、また走れば痛みが出てくるので根本的な解決にはならないことが多いです。

 

その為、腸脛靭帯炎の治療方法としては安静にする、アイシングをするなどが一般的です。

安静にし、痛みが引けばランニングなどの運動を再開して問題ありませんが、また痛みが出ては休むの繰り返しになる恐れがあります。

 

腸脛靭帯炎の根本的な改善には、しっかりとしたリハビリをして予防する必要があります。

 

腸脛靭帯炎の治療に関して、松田整形外科記念病院の解説です。

保存的治療が基本であり、手術治療の適応となることはほとんどありません。
まず原因となっているランニング量を減らす。しかし痛みが出現する直前の距離までのランニングは許可します。
練習前後の腸脛靭帯のストレッチングは極めて有効です。

 

松田整形外科記念病院 腸脛靭帯炎

腸脛靭帯炎 – 社会医療法人 松田整形外科記念病院

 

やはり基本的には休めば治るけどまた痛くなるという症状ですので、練習量のコントロールは必要になってきます。

 

腸脛靭帯炎の予防方法

腸脛靭帯炎の予防方法としては、大きく2つあります。

一つは腸脛靭帯炎につながる直接的な原因である、腸脛靭帯の柔軟性の向上です。

 

腸脛靭帯の柔軟性と言うと表現が的確ではないですが、腸脛靭帯がついている大腿筋膜張筋という筋肉の柔軟性を向上させることで、腸脛靭帯炎の予防となります。

腸脛靭帯炎に関する資料などでは、腸脛靭帯のストレッチで腸脛靭帯炎を予防すると言った内容が多いと思います。

 

ただ個人的には、これだけで腸脛靭帯炎を予防するのは非常に難しいと思います。

腸脛靭帯炎になる場合は、逆足の問題や痛めた側の足の股関節や足関節の問題が多いように感じます。

膝は中間関節と呼ばれ、股関節と足関節(足首)という2つの関節の中間にあります。

 

この中間関節である膝に痛みが出る場合は、股関節か足関節に問題があるケースがほとんどです。

腸脛靭帯炎の根本的な解決には、これらの問題を解決するリハビリが必要です。

 

腸脛靭帯炎のリハビリ方法

腸脛靭帯炎のリハビリ方法としては、腸脛靭帯に過度な負担がかからないようなリハビリが必要です。

まず先に膝に過度な負担がかかる、その他の怪我や怪我に伴う機能的ななどがあればそちらを改善します。

 

腸脛靭帯炎につながる怪我としては、足関節内反捻挫の怪我や逆足の膝や足首の怪我が考えられます。

逆足に膝内側側副靭帯損傷の怪我や、膝半月板損傷の怪我があったり、その怪我後にしっかりリハビリをせずに競技に復帰していると腸脛靭帯炎の原因となります。

 

また、逆足の足に外反母趾などがあると走る際に上手く地面を蹴ることが出来ず、重心が傾き腸脛靭帯に過度なストレスがかかることが多いです。

 

このように、腸脛靭帯炎は膝が悪くて起こるというよりも、膝や股関節・足首などの他の場所の問題の結果腸脛靭帯に過度なストレスがかかり腸脛靭帯炎を起こすことが多いです。

 

その為、腸脛靭帯炎の原因は人によって異なりますので腸脛靭帯炎のリハビリ方法も人によって異なります。

 

腸脛靭帯のストレッチ(大腿筋膜張筋のストレッチ)をしても、一向に腸脛靭帯炎の症状が緩和しない場合は、このような原因があると思います。

 

腸脛靭帯炎のリハビリは、まずは腸脛靭帯炎の原因をしっかりチェックする必要がありますので、パーソナルトレーナーや理学療法士、アスレティックトレーナーなどの専門家にリハビリ指導を依頼することがお勧めです。

 

腸脛靭帯炎に似た症状の膝の怪我・痛み

腸脛靭帯炎に限らず、膝は様々な怪我やスポーツ障害が起こりやすい関節です。

そして膝は中間関節と呼ばれる関節ですので、膝だけを見てもなかなか膝の痛みは改善しません。

 

ここでは、腸脛靭帯炎のように膝に痛みが出る様々な怪我をご紹介します。

 

膝蓋靱帯炎(ジャンパー膝・ジャンパーズニー・膝蓋腱炎)

腸脛靭帯炎と同じく、別名が非常に多い膝の怪我です。

腸脛靭帯炎と同じく、膝に繰り返しかかるストレスで起こります。

 

膝の怪我の種類一覧はこちら

 

 

この記事を書いた人
中谷圭太郎

東京の東中野・落合にあるピラティス&コンディショニングスタジオhc-life代表トレーナー。スタジオ経営、パーソナルトレーニングレッスンの傍ら、公式ブログを中心にトレーニングや健康に関する情報を発信中。

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