燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)とは?

 

スポーツで起こる心の問題「燃え尽き症候群」を解説していきます。

燃え尽き症候群は英語で言うと「バーンアウトシンドローム」になります。

 

別名で無気力症候群とも呼ばれ、突然燃え尽きてしまったように無気力状態に陥る症状を指して言います。

 

スポーツで多いと言われますが、最近では仕事や病気、人間関係などでも起こり広く知られるようになりました。

 

“症候群”と言われるだけあり、まだまだ分からないことが多い燃え尽き症候群ですが、その燃え尽き症候群についてみていきます。

 

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燃え尽き症候群とは?

燃え尽き症候群とは、別名無気力症候群とも呼ばれます。

英語ではバーンアウトシンドロームと呼ばれます。

 

元々は、アメリカの心理学者ハーバート・フロイデンバーガー氏が名付けたと言われ、突然燃え尽きたように無気力状態に陥る症状を指して使われます。

 

このハーバート・フロイデンバーガーの定義によると、燃え尽き症候群とは「持続的な職業性ストレスに起因する衰弱状態により、意欲喪失と情緒荒廃、疾病に対する抵抗力の低下、対人関係の親密さ減弱、人生に対する慢性的不満と悲観、職務上能率低下と職務怠慢をもたらす症候群」とされています。

 

症候群と名の付く病気や症状は多くありますが、これは特徴的な症状が起こるものをまとめていう表現です。

そして原因などはイマイチはっきりしていないものを指して言うことが多いです。

 

フロイデンバーガーの定義も長くて分かりにくいですが、簡単に言えば「長い間の献身的な努力が報われなかった時に無気力に陥る症状」と言えると思います。

 

すごく頑張って作ったプログラムが上手くいかなかった、レギュラーを目指して練習を頑張ったが怪我で試合に出られなくなったなどの状態で燃え尽き症候群になりやすいと言えます。

 

ただ、このような場合は誰でも落ち込むと思います。

普通に落ち込むだけでなく、会社であれば出社できなくなるなどの異常なレベルで無気力状態になると燃え尽き症候群になると言えます。

 

燃え尽き症候群の定義もあいまいですので、どこまでがただ落ち込んだだけで、どこからが燃え尽き症候群かの線引きもはっきりしません。

 

日常生活に支障が出る、時間が経っても元のコンディションに戻らないなどの場合は「燃え尽き症候群」と言われます。

 

スポーツでは、オリンピックなどの大きな大会後に起こりやすいと言えます。

 

最近では、WBC後に日本代表選手の調子が上がらないケースがありますが、これも燃え尽き症候群の一種とも考えられます。

 

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燃え尽き症候群の症状とは?

燃え尽き症候群の症状としては、一言で言えば無気力状態です。

朝仕事に行きたくない、学校に行きたくない、何もしたくないなどの無気力状態に陥ります。

 

燃え尽き症候群の検査として、MBIという検査方法があります。

これは、クリスティーナ・マスラックというアメリカの心理学者が提唱した燃え尽き症候群のチェック方法です。

 

MBIでは、燃え尽き症候群の症状を3つに定義しています。

 

①情緒の枯渇

②脱人格化

③個人的達成感の減少

 

燃え尽き症候群の症状①「情緒の枯渇」

燃え尽き症候群の症状である情緒の枯渇とは、簡単に言えば心が燃え尽きた状態です。

 

心が燃え尽きた状態を、専門的に「情緒の枯渇」と言っています。

燃え尽き症候群になる前から、少しずつ症状が出る場合もありますし、ある日当然症状が出る場合もあります。

 

この情緒の枯渇が、燃え尽き症候群の症状の中核と言えます。

 

燃え尽き症候群の症状②「脱人格化」

脱人格化ではわかりにくいですが、言い換えれば「不愛想」というイメージです。

いつも笑顔で明るく気を遣っていた人が、ある日突然態度が冷たくなったような症状です。

 

特に対人の仕事をしている人が燃え尽き症候群になると、このような症状が強く出ます。

 

今までの人格から脱したように冷たくなってしまうので、脱人格化と表現します。

また、冷たくなるだけでなく攻撃的になったり事務的になったりします。

 

もう仕事なんてしたくないという状態で仕事をすると、このような対応が増えるのではないかと思います。

 

燃え尽き症候群の症状③「個人的達成感の減少」

燃え尽き症候群は大きな目標に向かって努力をしてきた結果、それが達成できなかった場合に起こります。

つまり、その目標が非常に大きな要因になります。

 

目標が達成できなかった結果、その目標に再び向かったり、新たに目標を設定したりすることが困難になります。

そして、「どうせまた目標を設定しても上手くいかない」という思考に陥り、自信も喪失していきます。

 

個人的達成感の減少が悪化していくと、虚無感・絶望感などのより悪化した症状に陥ります。

 

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燃え尽き症候群の原因とは?

燃え尽き症候群の原因は、大きな目標を達成できなかった、途中であきらめざるを得なかったなどの状態で起こるストレスと考えらえています。

 

ストレスが原因となると、かなり簡単に片づけられてしまいますが、燃え尽き症候群の場合は「長期間」の「献身的な努力」などが報われなかったストレスというのが特徴です。

 

仕事や部活動などのかなり肉体的、精神的な労力を要するもので報われなかった場合に燃え尽き症候群に陥りやすいと言えます。

 

燃え尽き症候群になる原因は、その人の性格にも影響されます。

細かいことを気にしない大雑把な性格の人よりも、まじめで几帳面な人の方が燃え尽き症候群にはなりやすいと思います。

 

性格は良し悪しというよりも特徴ですので、その特徴を把握しないと燃え尽き症候群に誰かを陥らせてしまう可能性があります。

 

燃え尽き症候群になりにくい人からすれば、燃え尽き症候群になる意味が分からないかもしれませんが、そのような理解の少なさもかえって燃え尽き症候群を悪化させる原因になります。

 

燃え尽き症候群の対策とは?

燃え尽き症候群の対策としては、まずは燃え尽き症候群にならないことが大事です。

 

燃え尽き症候群になる要因としては、高い目標や献身的な姿勢です。

しかし、それら自体が悪いものという訳ではありません。

 

がんばり過ぎてしまった結果が燃え尽き症候群ですので、燃え尽き症候群はある程度無理をしてしまったサインとも言えます。

 

燃え尽き症候群を予防するには、無理な目標設定や無理な献身を把握する必要があります。

 

自分でコントロールできる領域と出来ない領域がありますが、無理な目標設定にはこのコントロールできない領域が含まれている場合が多いと思います。

 

例えば、年収を200万円上げたいという目標があったとしても、会社員で働いていればそれは自分の努力だけでは達成できません。

他の部署の影響も受けますし、他の同僚の影響も受けます。

 

経営陣の判断や市場の影響も受けますので、かなりコントロールできる領域は限られます。

 

この場合は、目標を変えるか前提条件を変える必要があります。

 

「会社の業績に繋がる○○のプロジェクトで新たな○○を行う」などの方が、コントロールできる領域が広がります。

それが結果的に給料が上がることに繋がるような目標であれば、より目標達成に近づきます。

 

また、前提条件として会社員よりも個人で独立した方がコントロールできる領域は広がります。

これはどちらがいいというよりも、目標設定が自分でコントロールできるものになっているかが重要です。

 

また、高過ぎる目標も燃え尽き症候群の原因です。

 

高過ぎる目標を達成すれば、それだけ大きな達成感を得られますが、達成できなかった場合の差が激しく燃え尽き症候群のリスクが上がります。

 

この場合も、高過ぎる目標が悪いというよりも、目標の設定の仕方が悪いと思います。

高過ぎる目標の前に、小さな目標を並べていけばそこまで差が激しくはなりません。

 

そのような考え方を変えることと、実際に燃え尽き症候群になってしまった場合は心の休息が必要です。

 

身体の休息とは違いますので、趣味などの時間を作って気持ちをリフレッシュさせることが心の休息に繋がります。

 

燃え尽き症候群の他に起こるスポーツの精神的な症状

燃え尽き症候群は、スポーツで多く見られ、プロの一流アスリートでも起こります。

 

その燃え尽き症候群以外にも、プロスポーツ選手でも陥ってしまうような精神的な症状があります。

 

イップス

 

野球選手やゴルフ選手などに多く、過度な緊張でパフォーマンスが大きく下がる症状です。

 

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